事業モデル
同社はENEOS株式会社から供給を受ける石油製品の製造・販売・卸売を行う石油関連事業を主軸としています。このほか、太陽光発電やバイオマス燃料の販売を含む再生可能エネルギー関連事業、および不動産賃貸事業を展開する多角的な事業構造を有しています。
石油関連事業では、直営サービスステーション(SS)の運営や法人向けのルブリカンツ販売など、多様なチャネルで展開しています。一方で、脱炭素の流れを受け、再生可能エネルギー分野を主要ビジネスへと昇華させるための戦略的な転換を進めています。
KPI
石油関連事業においては、直営部門でのカーケア収益増加や直需部門におけるルブリカンツの販売数量・マージンの向上により、堅調な推移を見せています。当連結会計年度において、同事業の売上高は35,619,381千円に達しました。
再生可能エネルギー関連事業では、バイオマス燃料の販売拡大などにより、売上高は前年比6.6%増の3,163,713千円を記録しています。一方で、同分野では一部の収益性低下や設備への損害による影響を受け、営業損失が発生するなどの課題も抱えています。
成長ドライバー
中期経営計画「nissin Vision 2030」に基づき、再生可能エネルギー関連事業の成長を最重要課題の一つとして掲げています。特にバイオマス発電燃料の海外拠点における生産設備整備や、太陽光発電を含む新規ビジネスへの投資を強化しています。
また、モビリティ事業の進化として、シェアサイクル事業の拡大やカーメンテナンスの強化など、SSを単なるエネルギー供給拠点から多機能な拠点へと変革する取り組みを進めています。これらの施策により、石油依存からの脱却と持続可能なビジネスモデルの構築を目指しています。
リスク
石油製品の販売においては、原油価格や為替の変動が仕入価格に直結するため、適切な価格転嫁が困難な場合には利益を圧迫するリスクがあります。また、電気自動車の普及加速による石油需要の構造的な減退も重要な懸念事項として認識されています。
さらに、事業運営における物理的・環境的リスクとして、石油製品の漏洩による土壌汚染や、大規模な自然災害による供給停止、設備損壊などが挙げられます。これらのリスクに対し、同社は強固な管理体制の構築と、再生可能エネルギーへのシフトによるポートフォリオの多様化で対応を図っています。
競合
石油関連事業においては、国内の需要動向や他業者との競争環境に左右される構造的な課題を抱えています。特に燃料価格の変動に対する販売価格の設定において、競合他社との兼ね合いが利益率に影響を与える可能性があります。
一方で、再生可能エネルギー分野では、政府の支援策や技術革新といった外部環境の変化が市場構造を規定しています。同社はこれらの変化に対応するため、独自の強みを持つ既存のSSネットワークを活用しながら、次世代のエネルギー需要を取り込む戦略をとっています。
バリュエーション
2026年8月13日時点の株価は2,188円であり、時価総額は約146.1億円となっています。同日の市場データに基づくPERは3.99倍、PBRは0.56倍と算出されています。
また、同日時点での配当利回りは1.01%となっており、投資家に対して一定の還元姿勢を示しています。これらの指標は、石油事業の安定性と成長分野への投資意欲を反映した評価となっています。
