事業モデル

同社は、調剤併設型ドラッグストアの経営や、訪問看護、医療機関の開業支援といった多角的なヘルスケア事業を展開しています。特に、医薬品や健康食品、化粧品、日用品の販売と、地域の医療機関と連携した在宅医療への取り組みを統合したモデルを構築しています。

さらに、海外向けの商品供給や貿易事業も展開しており、国内の流通から海外展開まで幅広い事業領域をカバーしています。各事業は、専門的な知識を持つ薬剤師や登録販売者の活用に支れられ、地域密着型のサービスを提供しています。

KPI

2031年2月期を最終年度とする新たな5カ年の中期経営計画において、野心的な目標数値を掲げています。具体的には、売上高1.6兆円以上(年平均成長率10.0%以上)、営業利益率5.5%以上、EBITDA売上比率7.2%以上、ROE15%以上を主要なKPIとして設定しています。

また、投資と財務健全性の両立に向けた財務指標も明確化されています。これには、ネット有利子負債/EBITDA倍率3.0倍以下、ネットD/Eレシオ0.6倍以下の目標が含まれており、事業成長と財務の安定性を両立する戦略を推進しています。

業績推移

売上高の推移(通期・直近4期)。FY2023 0.7兆円、FY2024 0.7兆円、FY2025 0.9兆円、FY2026 1.0兆円。0.3兆円の増加

売上高の推移(通期・直近4期)。出典は kabu-insight(yfinance 由来)の通期実績で、古い期から新しい期の順に並べた。

FY2023の売上高は0.7兆円。
FY2024の売上高は0.7兆円。
FY2025の売上高は0.9兆円。
FY2026の売上高は1.0兆円。

成長ドライバー

成長の柱の一つは、ドミナント出店や既存店の改装、およびM&Aを通じた事業規模の拡大です。当連結会計年度には、110店舗の新規出店と72店舗の調剤薬局の取得を実施し、店舗数を2,321店舗まで拡大しました。

もう一つの成長要因は、DXの活用による生産性の向上です。調剤領域では処方せん送信アプリの活用や人員の適正配置を進め、ドラッグストア領域では購買データに基づく高度な販促施策を展開することで、売上と利益の拡大を両立する体制を構築しています。

リスク

事業運営におけるリスクとして、M&Aに伴うのれんの減損や、多店舗展開に伴う固定資産の減損が挙げられます。これらは、買収後の経営環境の変化や、競合激化による店舗の収益性低下によって発生する可能性があります。

また、調剤報酬の改定や、薬剤師などの専門人財の確保、人件費の高騰も重要なリスク要因として特定されています。さらに、サイバー攻撃による情報の漏洩や、大規模災害によるサプライチェーンの寸断、地政学的リスクによる原材料・エネルギー価格の変動など、多角的なリスクへの対応策を講じています。

競合

ドラッグストアおよび調剤業界においては、異業種や同業種によるM&Aや合従連衡を伴う再編が加速する環境にあります。特に調剤報酬の改定により、対物業務から対人業務への評価のシフトが進む中、企業間競争が激化していると見込まれます。

同社は、こうした競争環境に対応するため、高度な専門性を要する処方せんの応需や訪問調剤の強化を進めています。また、DXの推進やバックオフィス業務の標準化・AI化を通じて、競合他社に対する優位性を確保し、生産性の向上を図る戦略をとっています。

バリュエーション

2026年8月26日時点の市場データにおいて、同社の株価は2,730円となっています。この時点での時価総額は約5050.5億円であり、PERは10.92倍、PBRは1.67倍と算出されています。

同社の配当利回りは、同日時点で0.92%となっています。これらの指標は、同社が掲げる中期経営計画の目標達成に向けた投資と、現在の市場評価を反映するものです。