事業モデル
同社はバイオ関連業界において、ラボ自動化や臨床検査用の装置、およびそれらに使用される試薬や消耗品の開発・製造販売を行っています。製品は、グローバル企業との提携によるODM販売を主軸としつつ、欧米子会社を通じた自社ブランド製品の販売も展開しています。
事業は装置、試薬・消耗品、メンテナンス関連、受託製造・受託検査の4つの区分で構成されています。特に装置の販売増加に伴い、消耗品やメンテナンス関連製品の売上も連動して伸長する構造となっており、安定的な収益基盤の構築を目指しています。
KPI
当連結会計年度の売上高は4,692百万円となり、前年同期比17.9%の増加を記録しました。これに伴い、売上総利益は1,381百万円と前年同期比45.3%増となり、収益性の改善が進んでいます。
一方で、営業損失は121百万円、経常損失は139百万円となっており、依然として赤字圏内での推移となっています。しかし、事業再編やコスト抑制策の実施により、前年度と比較して損失幅は大幅に縮小しており、利益確保に向けた基盤整備が進んでいる状況です。
業績推移

売上高の推移(通期・直近4期)。出典は kabu-insight(yfinance 由来)の通期実績で、古い期から新しい期の順に並べた。
FY2021の売上高は93.0億円。
FY2022の売上高は74.3億円。
FY2023の売上高は52.8億円。
FY2024の売上高は39.8億円。
成長ドライバー
主要なODM先であるELITechGroupとの間で、2024年7月から2029年6月までの5年間にわたる中長期的な供給契約を締結しました。この契約により、期間中に総額70億円以上の発注が見込まれており、安定した生産と供給の基盤が強化されています。
また、新規事業として糖鎖解析に注目した「LuBEA-Ⅷ」などの販売を開始しており、独自の自動化技術と特許技術を活用した製品展開を加速させています。これらの取り組みにより、2027年6月期に向けた段階的な売上増加と、黒字化による企業価値の向上を目指しています。
リスク
売上高の約76%を占めるODM販売先への依存度が高く、同社の経営成績は主要な取引先の動向に強く影響を受けるリスクがあります。また、自社ブランド製品の販売については、提携する現地代理店の経営状況や販売戦略の変化による影響を受ける可能性があります。
さらに、高度な専門知識を持つ人材の確保や、製品の法規制への対応、知的財産権の保護といった課題も抱えています。特に、医療機器や試薬の分野では、各国の規制への適合や、製造物責任に関するリスクへの適切な対応が継続的に求められる環境にあります。
競合
同社は、独自の自動化プラットフォームと特許技術を強みとして、ラボ自動化や臨床診断分野において独自の立ち位置を築いています。特に、装置とそれに付随する試薬・消耗品のセットでの提供により、顧客の利便性を高める戦略をとっています。
競合他社との差別化においては、特許による技術保護と、高度な自動化技術の統合が重要な要素となります。今後、独自の技術基盤を維持しながら、より高度な解析システムや新規の検査マーカーの提供を通じて、市場における優位性を確保していく方針です。
バリュエーション
2026年8月26日時点の市場データにおいて、同社の株価は220円となっています。この時点での時価総額は約58.8億円であり、株価に対する純資産の割合を示すPBRは1.44倍となっています。
なお、同社は現在、事業の抜本的な改善策の実施期間にあり、黒字化に向けた取り組みを継続しています。投資家に対しては、将来的な黒字化による利益の積み上げと、それに伴う配当の再開を目指す方針を掲げています。
