事業モデル
同社は半導体製造装置と計測機器の二つの主要事業を展開しており、高度な精密加工技術と測定技術を核としています。半導体分野ではウェーハプロービングマシンやダイシングマシンなどの工程用装置を提供し、計測機器分野では三次元座標測定機や表面粗さ・輪郭形状測定機などを提供しています。
グローバルな展開体制が整っており、海外売上高は連結売上高の過半を占めています。各地域に子会社を配置し、現地での生産や販売、アフターサービスを行うことで、世界規模での顧客対応を実現する体制を構築しています。
KPI
当連結会計年度において、同社は売上高166,839百万円(前年同期比10.8%増)を達成しました。営業利益は33,738百万円(同13.6%増)、経常利益は34,825百万円(同16.3%増)と、いずれも前期を上回る推移を見せています。
財務面では自己資本比率が前連結会計年度から3.1ポイント上昇し、76.3%に達しています。また、生産実績においても半導体製造装置で118,160百万円(前年同期比12.9%増)、計測機器で32,009百万円(同4.8%増)と、両セグメントで堅調な推移を記録しました。
成長ドライバー
半導体製造装置部門では、HBM向けプローバやAIパッケージング工程に向けたグラインダの需要が底堅く推移したことが成長を牽引しています。特に先端技術への投資拡大に伴う高付加価値製品の出荷増が寄与しており、売上高は前年同期比12.7%増となりました。
計測機器部門においても、既存設備の更新需要に加え、航空・宇宙・防衛分野などの成長分野での新規案件獲得が進んでいます。また、2028年3月期に向けた「ROE15%」「連結売上高1,850億円」「連結営業利益450億円」という野心的な経営目標を掲げ、高収益・高効率体質の構築を目指しています。
リスク
グローバル展開の規模が大きいため、為替レートの変動や貿易紛争による輸出入への影響がリスクとして挙げられています。特に海外売上高が過半を占める構造から、地政学的要因や各国の規制変更が業績に直結する可能性があるため、注意が必要です。
技術革新のスピードが速い業界特性上、次世代技術の製品化における成否が競争力の維持に直結します。また、一部の基幹部品は調達先が限定されているため、供給不足やコスト高騰が発生した際の生産への影響を管理する体制が求められています。
競合
同社は半導体製造装置および計測機器の両分野において、高度な技術力を武器に独自の立ち位置を築いています。特に先端プロセスへの対応が必要な領域では、高い信頼性と品質を求める顧客ニーズに応えるための製品開発とカスタマーサポートに注力しています。
競合環境においては、技術の高度化や自動化への要求が高まる中、他分野とのシナジー創出やロボットとの連携など、付加価値を高める取り組みを進めています。独自のブランド「ACCRETECH」のもとで、世界No.1の製品開発体制を構築し、グローバルな競争優位性を確保する戦略をとっています。
バリュエーション
最新の市場データに基づくと、同社の株価は20,130円となっており、時価総額は約7841.9億円です。PERは31.85倍、PBRは4.09倍と算出されており、成長期待を反映した水準となっています。
配当利回りは1.43%となっており、投資家に対して安定的な企業価値の向上を目指す姿勢を示しています。これらの指標は、同社が掲げる高収益体質の構築に向けた戦略的投資や研究開発への注力と相関する動きを見せています。