事業モデル

同社は「プリントネット」などのWebサイトを通じたネット印刷通信販売事業を主軸としています。顧客から提供された完全データに基づき、独自の「ギャンギング」処理を導入することで、1つの印刷用版に複数のデータを効率的に配置し、コスト削減を実現しています。

提供するサービスは、パンフレットやチラシといった販促物から、2024年7月に開始した「プリントネットウェア」によるオリジナルグッズまで多岐にわたります。また、BtoBの取引が多く、発送代行サービスを通じて、印刷・デザイン業者からの受託案件を多く取り込んでいます。

KPI

当事業年度における売上高は9,213,751千円となり、前年同期比で92,849千円の減収となりました。一方で、営業利益は563,276千円、当期純利益は433,039千円と、前年同期比で大幅な増益を達成しています。

ネット印刷通信販売事業においては、大口以外の得意先の売上高が増加する一方で、利益率を重視する方針への転換により、大口得意先の売上高が減少する構造となっています。この戦略的な転換により、同事業のセグメント利益は前年同期比で152,029千円の増益を記録しました。

業績推移

売上高の推移(通期・直近4期)。FY2022 86.5億円、FY2023 96.3億円、FY2024 93.1億円、FY2025 92.1億円。5.6億円の増加

売上高の推移(通期・直近4期)。出典は kabu-insight(yfinance 由来)の通期実績で、古い期から新しい期の順に並べた。

FY2022の売上高は86.5億円。
FY2023の売上高は96.3億円。
FY2024の売上高は93.1億円。
FY2025の売上高は92.1億円。

成長ドライバー

成長の柱として、生産性の向上、環境への配慮、そして品質と価格の維持を掲げています。具体的には、プロセスの効率化や自働化の推進、従業員のスキル向上を通じて、コスト削減と品質管理の強化を同時に進めています。

また、マーケティング力の強化も重要な成長要因です。自社サイトの機能強化や、新商品の開発、ラインナップの拡充、さらには地域貢献を通じた企業イメージの向上により、リピーターの獲得と顧客との共創による継続的な成長を目指しています。

リスク

事業面では、原材料である印刷用紙の価格高騰や、配送コストの上昇が、販売価格への転嫁が困難な場合に収益を圧迫するリスクがあります。また、特定の取引先であるラクスル株式会社への売上依存度を、新規顧客の獲得やサービス拡充によって低減する取り組みを進めています。

運営面では、システムトラブルやサイバー攻撃への対策、および少子高齢化に伴う専門技術を持つ人材の確保と育成が課題となっています。さらに、特定の経営者に依存しない体制の構築や、情報セキュリティの強化も継続的な課題として認識されています。

競合

国内の商業印刷市場は縮小傾向にある一方で、同社が参入するネット印刷通販市場は拡大傾向にあり、同社は成長を見込んでいます。市場は参入企業の増加により競争が激化していますが、近年は新規参入が減少しており、上位数社が市場の多くを占める寡占化が進むと予測されています。

同社は、独自の「ギャンギング」処理によるコスト競争力の確保や、早期の「Japan color標準印刷認証」取得による品質の安定化で差別化を図っています。競合他社との価格競争や、他社による高付加価値サービスの提供に対し、独自のマーケティングと品質管理の強化で対抗しています。

バリュエーション

2026年8月26日時点の市場データにおいて、同社の株価は746円となっています。この時点での時価総額は約35.9億円であり、PERは8.61倍、PBRは0.80倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは1.75%となっています。これらの指標は、同社の現在の市場評価を反映しており、投資判断の基礎となる数値として提供されています。