事業モデル

同社は、子会社を含むグループ全体で合成樹脂加工製品と機械製品の二つの主要な柱を軸に事業を展開しています。合成樹脂加工製品では、原糸やクロス、ラミクロスの製造・販売に加え、果物や野菜の包装資材などの多岐にわたる製品を提供しています。

機械製品事業においては、スリッターやワインダー、押出関連機器といった産業機械の設計・製造・販売を行っています。特に海外拠点を含む広範なネットワークを活用し、製品の提供から設置、アフターサービスまでを統合的に提供する体制を構築しています。

KPI

当連結会計年度における売上高は319億36百万円となり、前年同期比で3.6%の減収となりました。一方で、特別利益の計上により親会社株主に帰属する当期純利益は17億94百万円と、前年同期比で18.2%の増益を記録しています。

セグメント別では、合成樹脂加工製品事業の売上高が262億93百万円、機械製品事業の売上高が56億42百万円となっています。経営目標として、2028年10月期に向けた次期中期経営計画では、両事業の合計売上高を400億円、経常利益を30億円と掲げています。

成長ドライバー

成長の源泉は、環境意識の高まりを受けたプラスチックリサイクル関連の技術革新にあります。特にブルーシートの水平リサイクルに向けた「Re VALUE+」などの独自技術や、自動化・省人化ニーズに応える全自動スリッターの展開が期待されています。

また、遮熱用農業資材向け原糸や人工芝用原糸といった高機能製品への需要シフトも追い風となっています。さらに、新しく獲得した金属箔スリッター技術の活用や、海外市場における包装資材の拡販など、多角的なアプローチで成長を目指しています。

リスク

原材料価格の変動やエネルギーコストの上昇が、合成樹脂加工製品および機械製品の両事業において収益を圧迫するリスクがあります。特に原油やナフサといった国際商品市況の影響を受けやすい構造であり、これらを販売価格へ転嫁するための競争力強化が課題となります。

また、気候変動に伴う自然災害による供給網の寸断や、プラスチック製品に対する環境規制・風評リスクも重要な検討事項です。これらのリスクに対し、同社は事業BCPの策定や、リサイクル技術の高度化を通じた環境負荷の低減により対応を図っています。

競合

合成樹脂加工製品分野では、特定のニッチな需要(遮熱資材や人工芝用原糸など)において強みを持つことで競争優位性を確保しています。特に海外での価格競争が激しい中、高付加価値な機能性製品へのシフトを進めることで差異化を図っています。

機械製品分野では、自動化・省人化のトレンドを捉えた装置開発や、他社からの技術譲渡を受けた高度なスリッター技術の活用により、独自の立ち位置を築いています。特定の競合企業との直接的な比較ではなく、市場のニーズ変化に対する迅速な技術対応が競争力の源泉となっています。

バリュエーション

2026年8月17日時点の株価は1,864円であり、同日の時価総額は約263.5億円です。この時点でのPERは19.49倍となっており、市場における評価を反映しています。

また、同日のデータに基づくPBRは0.83倍、配当利回りは4.28%となっています。これらの指標は、同社の事業基盤と将来の成長期待を織り込んだ現在の市場評価を示しています。