事業モデル

同社はエンディング関連事業、情報ソリューション事業、人材サービス事業の3つの柱で構成される事業ポートフォリオを展開しています。葬祭分野では火葬を含む公共性の高い事業から、葬儀・納骨堂・相続相談まで多岐にわたるサービスを提供しています。

情報ソリューション分野では、印刷技術を基盤とした高品質なコンテンツ制作やBPO事業を展開し、IT領域での付加価値向上を図っています。人材サービスにおいては、国内の派遣・紹介に加え、海外人材の活用を含むグローバルな展開に向けた体制構築を進めています。

KPI

葬祭公益セグメントでは火葬件数の変動が売上と直結しており、当期は件数減少により売上高54億28百万円(前年比9.3%減)となりました。一方で葬祭収益セグメントでは、式場増設やM&Aの寄与により、売上高104億90百万円(前年比0.5%増)を確保しています。

情報ソリューション事業においては、デジタル印刷機を活用した小ロット出版システムの導入など、構造変化に対応する体制への移行を進めています。資産コンサルティングセグメントでは、大型案件の終了により計画していた水準の営業利益確保に至らなかったものの、当期純利益は前年比6.2%増の47億38百万円を計上しました。

成長ドライバー

エンディング事業を成長領域と位置づけ、葬儀サービスの提供エリア拡大や相続相談・不動産売却支援といった周辺領域への展開を加速させています。特に高齢化の進行に伴う中長期的な需要増を見込み、ブランド力の維持とサービス拡充に注力しています。

情報ソリューション分野では、印刷事業を起点とした付加価値の拡張を目指しており、IPコンテンツホルダーとの連携によるグッズ製作などへの展開を進めています。人材サービスにおいても、海外人材領域を新たな成長事業と位置づけ、グローバルな人材供給体制の強化を図る方針です。

リスク

葬祭事業においては、人口動態の変化や価値観の変容に伴う低価格サービスの普及により、将来的に需要の減少や価格競争の激化が懸念されます。また、火葬場運営に関連する法的規制や、人材サービスにおける労働関連法令の影響も重要なリスク要因として認識されています。

原材料価格の高騰や供給網の混乱、さらには情報セキュリティに関する機密情報の漏洩といったリスクにも対応が必要です。さらに、金利水準の変動による有利子負債への影響や、自然災害・パンデミック等の突発的な事象が経営成績に与える影響についても注視されています。

競合

葬祭事業においては、競合他社との価格競争や、低価格サービスを提供する企業の増加による利益率低下の圧力が存在します。しかし、同社は東京都内での高いシェアと長年の歴史に基づくブランド力を強みとして、独自の立ち位置を築いています。

情報ソリューション分野では、デジタル化の進展に伴う印刷需要の変化という構造的な課題に直面しています。これに対し、同社は高品質な中高単価領域への集中や、BPO事業での実績を活かした受注獲得などにより、競合環境下での優位性を確保する戦略をとっています。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は565円となっており、時価総額は約802.9億円です。PERは16.95倍、PBRは1.63倍と算出されています。

配当利回りは2.46%となっており、安定した事業基盤を背景とした評価が反映されています。これらの数値は、同社が持つ多角的な事業ポートフォリオと、成長領域への投資姿勢を反映する指標となっています。