事業モデル
同社は印刷事業を核とし、産業資材・電子部品製造事業、および不動産賃貸等事業の3つの柱で構成される事業構造を有しています。印刷事業では出版や宣伝用、包装などの多岐にわたる製品を展開し、強固な信頼関係に基づく主要取引先との安定した取引を維持しています。
一方で、産業資材・電子部品製造事業ではスクリーン印刷技術やエッチング技術を活用し、半導体関連や医療・ヘルスケア分野へ展開しています。不動産賃貸等事業においては、保有資産の活用による収益確保と太陽光発電事業への参画など、多角的なポートフォリオを構築しています。
KPI
当連結会計年度における売上高は141億33百万円となり、前年同期比で4.2%の減収となりました。その内訳として、印刷事業が132億78百万円、産業資材・電子部品製造事業が3億72百万円、不動産賃貸等事業が6億45百万円をそれぞれ計上しています。
生産面では、印刷事業の生産高が前年同期比で5.4%減る一方で、産業資材・電子部品製造事業は22.7%の増加を見せています。特に不動産賃貸等事業においては、物件の賃貸開始等の影響により売上高が18.8%増、利益も38.1%増と堅調な推移を記録しています。
成長ドライバー
成長戦略として、印刷事業における単なる規模追求から「付加価値の創出」への転換を掲げています。具体的には、参入障壁の高い医薬・OTC向け包装資材分野への重点的な資源投入や、高度な技術力を要する医療・ヘルスケア分野への展開を推進しています。
また、生産拠点の集約による稼働率向上と内製化の推進により、コスト構造の改善を図る方針です。さらに、環境配慮型社会のニーズに応えるための紙製軟包装材の開発や、遊休資産の活用を通じた資本効率の向上も重要な成長ドライバーとして位置づけられています。
リスク
原材料価格の高騰や供給網の混乱によるコスト増、およびペーパーレス化の進展に伴う印刷需要の減退が主要なリスク要因です。特に、特定の原材料調達における不確実性が生産計画や利益に影響を与える可能性があると認識されています。
また、事業構造上のリスクとして、特定取引先への高い売上依存度や、半導体関連などの特定業界への依存による業績変動が挙げられます。さらに、サイバー攻撃による情報漏洩や、大規模な自然災害による施設・設備の毀損といった外部要因にも対応が必要です。
競合
印刷事業においては、デジタル化の加速に伴う市場環境の変化の中で、競合他社との価格競争が激化する状況にあります。これに対し同社は、独自の技術力を活かした高付加価値製品の拡販や、生産工程の効率化によるコスト削減で優位性を確保しようとしています。
産業資材・電子部品製造事業においては、特定業界への依存を回避するため、より高度な信頼性が求められる分野への展開を進めています。競合との差別化を図るため、技術本部と現場が一体となった新商品開発や生産プロセス改善を継続的に実施しています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は1,812円(2026-07-01時点)となっています。現在の事業構造は、伝統的な印刷技術を基盤としながらも、高付加価値な電子部品や不動産といった多角的な収益源を確保する戦略をとっています。
同社は今後、生産拠点の最適化や新分野への投資を通じて、持続的な成長軌道の確立を目指しています。これらの取り組みにより、中長期的な企業価値の向上と強固な財務・収益基盤の構築を図る方針です。