事業モデル

同社は窯業系外装材を主力製品として製造販売する事業を展開しており、国内では約60%という高いシェアを有しています。子会社を通じて金属系外装材や繊維板、ウレタン断熱パネルなどの多角的な製品群を提供し、工事事業やFP事業も展開しています。

海外市場においては米国を主要な成長エンジンと位置づけ、現地での製造・販売体制を構築しています。国内では住宅市場の縮小を見据え、商業施設向けの新工法開発やリフォーム需要の開拓など、非住宅分野へのシフトを進めています。

KPI

当連結会計年度において、売上高は1437億40百万円となり、前年度比で3.2%の減収となりました。一方で営業利益は93億55百万円と、価格改定の効果や固定費の削減により前年度比34.6%の増益を達成しています。

経営指標としてROICは4.8%の実績となり、目標とする8%には届かないものの改善傾向にあります。ROEについては、米国事業における特定分野からの撤退に伴う特別損失の影響を受け、2.0%となりました。

成長ドライバー

国内市場においては、新工法「プラスター・モエン外壁防火構造」の展開や、リフォーム向けの独自工法「ニチハMARCシステム」の推進により、非住宅分野でのシェア拡大を図っています。また、高付加価値品である「プレミアムシリーズ」などのラインナップ拡充により、単価向上と利益率改善を目指しています。

海外市場では、米国において成長性の高いコマーシャル市場や高級外装材へ資源を集中させる構造改革を実施しています。さらに、豪州、アジア、欧州へのさらなる販路拡大を通じて、グローバルな事業基盤の構築を進めています。

リスク

国内の住宅着工戸数は人口減少などの構造的要因により中長期的な減少が見込まれており、主力製品の需要に影響を及ぼす可能性があります。また、原材料やエネルギー価格の急激な変動は、調達コストの増大や安定供給の困難を招くリスクとして認識されています。

海外事業においては、為替相場の変動が収益や資産・負債の評価に影響を与えるほか、現地の法規制や政治的要因による不確実性が存在します。さらに、生産拠点における火災や地震などの自然災害は、供給体制や設備に重大な影響を及ぼすリスクとして特定されています。

競合

窯業系外装材の分野では過去に再編が進み、現在は安定した状況にあるものの、需要動向によっては価格競争が再び激化する可能性があります。同社は業界トップ企業としての地位を背景に、商品力を武器とした高付加価値品への移行を進めています。

競合他社との差別化に向け、独自の技術を用いた機能性・工法の開発に注力しています。特に非住宅市場においては、競合する他の外壁材からの切替促進や、施工負担を軽減する新工法の提供を通じて優位性を確保する方針です。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は2,996円となっており、時価総額は約1016億円です。PERは41.32倍と算出されており、投資家に対する期待値が反映されています。

一方でPBRは0.84倍となっており、解散価値を下回る水準で推移しています。配当利回りは3.73%となっており、安定した還元姿勢を示しています。