事業モデル

同社は情報画像関連機器、情報サービス、設計計測機器、不動産賃貸、およびスポーツケア用品の販売など多角的な事業を展開しています。特に主力となる情報画像関連機器では、大判インクジェットプリンタやCAD図面出力用プロッタなどの高度な技術を要する製品を提供しています。

これらの製品は世界市場へ展開されており、独自の「ドロップマスター」技術などを活用した高付加価値なソリューションを提供しています。また、ソフトウェアやシステムインテグレーションを含む情報サービスも提供しており、ハードウェアとソフトの両面から顧客ニーズに対応する体制を構築しています。

KPI

当連結会計年度の売上高は181億2800万円となり、前年同期比3.5%の増加を記録しました。この増収の背景には、子会社化したニッポー株式会社の収益寄与や、アジア地域における販売の好調、および円安による押し上げ効果が含まれています。

一方で、北米や欧州といった主要な海外市場での現地販売が減少する要因もあり、売上高は伸び悩む場面も見られました。しかし、徹底した固定費削減の取り組みにより、営業損益は13億1700万円(前年同期比5.8%増)を確保しており、収益性の向上に向けた構造改革が進んでいます。

成長ドライバー

成長戦略の柱の一つとして、2024年度後半より新製品3機種の販売を開始し、市場への訴求力を強化しています。特にUV-LEDプリンタや水性インクを搭載したモデルは、国際的な賞を受賞するなど高い評価を得ています。

また、3Dプリンタ分野ではニッポー株式会社の全株式を取得・子会社化し、同社を吸収合併することで開発リソースの強化と製品ラインナップの拡充を実現しました。これらの動きにより、高度な造形精度が求められる市場への展開や、新技術による付加価値の創出を通じた成長加速を目指しています。

リスク

グローバルに展開する事業構造から、為替レートの変動が業績に与える影響を重要なリスクとして認識しています。特に円高は売上や利益に悪影響を及ぼす可能性がある一方、原材料価格の高騰や物流コストの上昇による調達コストの増大も懸念される要因です。

また、競争の激しい市場において、競合他社との差別化に向けた技術力の維持と構造改革が不可欠となっています。さらに、海外展開に伴う地政学的リスクや、製品の品質管理におけるリコール等の不確実性にも対応するための体制強化を継続的に進めています。

競合

大判インクジェットプリンタおよびプロッタの市場は非常に競争が激しく、競合他社の中にはより多くの資源を持つ企業も存在します。同社はこの厳しい環境に対し、独自の技術力による高品質・高付加価値な製品の提供で差別化を図っています。

また、単一の機器販売に留まらず、生産から販売、サプライ、メンテナンスまでをカバーする「One Stop」体制を構築することで競争優位性を確保しています。さらに、CADシステムや3Dプリンタといった周辺領域への展開も、競合に対する強固なポジションを築くための戦略となっています。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は7,580円となっており、時価総額は約347.8億円です。PERは3.43倍、PBRは1.04倍と算出されており、現在の市場評価を反映しています。

配当利回りは0.01%となっています。同社は経営方針として、資本コストや株価を意識した経営を掲げており、ROEやPBRといった指標を重要視しながら中長期的な企業価値の向上を目指す姿勢を示しています。