事業モデル
同社は「公共関連事業」「オフィス関連事業」「情報関連事業」の3つの主要セグメントを展開しています。公共分野ではICTシステム構築や教育機器の提供、民間分野ではオフィス家具の開発・販売から空間デザインまで幅広く手掛けています。
これらの事業を「環境構築」と「ICT」という機能軸、および「公共」と「民間」という市場軸の4つのマトリクスで捉え、リソースの最適化を図っています。各セグメントにおいて、ハードウェアの提供からソフトウェアのライセンス販売、保守・メンテナンスまでを一貫して提供する体制を構築しています。
KPI
当連結会計年度の売上高は3,370億5千5百万円に達し、前連結会計年度比で21.3%の増収を記録しました。営業利益は121億7千4百万円(同30.3%増)、経常利益は131億2千6百万円(同29.5%増)と、いずれも過去最高を更新しています。
特に公共関連事業では売上高が前年比14.6%増、営業利益が73.4%増と大幅な伸長を見せています。また、情報関連事業においてもクラウドベースのサブスクリプション型ソフトウェアライセンス契約の増加や大型案件の獲得により、業績に大きく寄与しています。
成長ドライバー
公共市場においては、GIGAスクール構想に伴う端末の活用に向けたネットワーク増強や、2025年度を見据えた次期更新事業「NEXT GIGA」が成長を牽引しています。また、自治体の基幹業務システムにおける標準仕様への適合対応も順調に進捗しています。
民間市場では、Windows 10のサポート終了に伴うPC更新やキッティング需要の拡大に加え、ハイブリッドワーク普及に向けたオフィスリニューアル需要が追い風となっています。さらに、教育DXを支援する「L-Gate」などの独自プラットフォームを通じた付加価値提供も成長の源泉です。
リスク
国内市場への依存度が高いため、国内経済の動向や政府・自治体の財政状態の悪化が業績に直接的な影響を及ぼす可能性があります。また、高度な信頼性が求められる基幹システムを提供しているため、製品やサービスの欠陥による損害賠償や社会的評価の低下がリスクとして挙げられます。
技術革新のスピードが速いICT分野においては、AIやクラウド等の動向への対応遅れが製品の陳腐化を招く恐れがあります。さらに、情報漏洩に関するセキュリティリスクや、少子化に伴う社会構造の変化への適応など、多角的な経営環境の変化に対する注視が必要です。
競合
同社は公共および民間の両市場において、ICTと空間デザインの両面からアプローチできる独自のポジションを確立しています。特に教育現場における豊富な導入実績やノウハウは、競合他社との差別化要因となっています。
また、単なる機器販売に留まらず、ソフトウェアのライセンス提供や保守・メンテナンスまでを含む包括的なサービスを提供することで、顧客との長期的な関係構築を図っています。この「環境」と「情報」の両面を統合したソリューション提供能力が、市場における競争優位性の源泉となっています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は1,979円となっており、時価総額は約969.6億円です。PERは8.09倍、PBRは1.19倍と算出されており、安定した事業基盤を背景とした評価となっています。
配当利回りは3.66%となっており、株主還元に対する一定の意欲が見て取れます。これらの数値は、同社が持つ強固な顧客基盤と多角的な事業ポートフォリオを反映した現状を示しています。