事業モデル

同社は「はかる」技術のリーディングカンパニーとして、先進モビリティや脱炭素、情報通信など多岐にわたる産業分野へ計測・解析ソリューションを提供しています。単なる機器販売に留まらず、自社オリジナル製品の開発や、保守・修理・校正を含む付帯サービスを包括的に提供する体制を構築しています。

事業内容は「先進モビリティ」「脱炭素/エネルギー」「情報通信/情報セキュリティ」「EMC/大型アンテナ」「海洋/防衛」「ソフトウェア開発支援」「その他」の7つのセグメントに分類されます。各分野において、最新技術に対応した高度な計測システムや解析・監視ソリューションを提供し、顧客の製品開発や品質確保を支える役割を担っています。

KPI

当連結会計年度における売上高は325億5千9百万円となり、前連結会計年度比で7.1%の減収となりました。一方で受注高は401億5千1百万円と過去最高を更新しており、受注残高も前年比44.6%増の246億2千5百万円に達しています。

利益面では、売上総利益率は向上したものの、研究開発費や人件費の増加により営業利益は19億1千4百万円となりました。特に受注残高が大幅に積み上がっていることから、将来的な収益への寄与が期待される構造となっています。

成長ドライバー

中期経営計画「TY2027」において、2027年9月期までに売上高450億円、営業利益45億円、ROE11%の達成を目指しています。成長戦略の柱として、先進モビリティや脱炭素、防衛といった重要分野への注力と、自社開発による独自ソリューションの提供拡大を推進しています。

また、リカーリングビジネスの推進や、M&Aを含む積極的な成長投資を通じて企業価値の向上を図る方針です。さらに、海外での事業展開強化や、次世代技術である自動運転やEV、水素関連など、社会課題解決に直結する分野へのソリューション提供を加速させています。

リスク

為替レートの変動は、海外からの製品輸入や海外子会社の業績評価において大きな影響を与える要因として認識されています。これに対し、販売価格の調整や為替予約などの手段を用いてリスクの軽減に努めています。

また、プロジェクトの大型化に伴う工事遅延による検収時期のずれや、海外メーカーとの総代理店契約の解消、人材確保の困難さなどが挙げられています。さらに、研究開発における投資回収の不確実性や、グローバル展開に伴う人権リスクへの対応も重要な管理項目として特定されています。

競合

同社は計測技術の高度な専門性を武器に、自動車、通信、医療など幅広い産業分野において独自の立ち位置を確立しています。特に先進モビリティや脱炭素といった成長分野において、高度な解析・評価システムを提供することで顧客の競争力を支えています。

競合環境においては、単なる機器販売ではなく、自社開発による独自ソリューションや保守・校正を含むトータルサポート体制が強みとなります。また、特定のニッチな技術領域(海洋・防衛など)において長年の実績を積み上げることで、参入障壁を築いていると推察されます。

バリュエーション

最新の市場データに基づくと、同社の株価は1,913円となっており、時価総額は約424.8億円です。PERは16.86倍、PBRは1.43倍と算出されています。

配当利回りは3.56%となっており、安定的な配分を目的としたDOE(自己資本配当率)5%以上の目標を掲げています。成長投資と株主還元のバランスを取りながら、持続的な企業価値の向上を目指す姿勢が示されています。