事業モデル
同社は衣料品販売を主軸とする事業を展開しており、アパレル・ファッションの専門性を活かした商品開発と店舗運営を行っています。ブランド価値の向上を目指し、機能性とデザイン性を重視した商品開発や、店舗タイプ別の品揃え体制の構築を進めています。
販売チャネルにおいては、実店舗での接客や売場づくりに加え、ECサイトやスマートフォンアプリを活用したOMOの推進に取り組んでいます。特にSNSを活用した情報発理や、検索エンジン最適化による安定的な流入の確保など、デジタル領域での顧客獲得とブランド認知の拡大を推進しています。
KPI
当事業年度の売上高は86億6千6百万円となり、前年同期比で10.2%の減少となりました。一方で、コストコントロールの徹底や販促の見直しにより、販売費および一般管理費を前年同期比で6.0%削減することに成功しています。
利益面では、営業利益が1千9百万円、経常利益が1億3千4百万円となりました。さらに、投資有価証券の売却による11億2千万円の利益が計上されたことにより、当期純利益は11億2千2百万円を記録しています。
業績推移

売上高の推移(通期・直近4期)。出典は kabu-insight(yfinance 由来)の通期実績で、古い期から新しい期の順に並べた。
FY2022の売上高は121.4億円。
FY2023の売上高は119.8億円。
FY2024の売上高は100.3億円。
FY2025の売上高は96.5億円。
成長ドライバー
事業再生計画に基づき、2027年2月期に向けた「価値で勝つ企業への転換」を掲げ、再現性のある利益体質への転換を目指しています。具体的には、MDカレンダーの見直しによる計画的な商品展開や、若手人材の登用を含む教育・評価制度の刷新を推進しています。
また、新ブランド「DRAW」の立ち上げや、既存ブランドのリブランディングを通じて、若年層を含む幅広い層への訴求を強化しています。さらに、物流コストの削減やEC出荷体制の改善、さらにはデジタルマーケティングの活用による顧客の囲い込みを成長の柱としています。
リスク
アパレル業界特有の動向として、ファッショントレンドや消費者の嗜好の変化、および経済情勢の変動による影響を受けやすい構造にあります。特に、衣料品は生活必需品ではなく選択的支出の対象であるため、国内の経済情勢や世界的な経済活動の低迷が収益に直結するリスクを抱えています。
また、海外拠点の生産体制に起因する原材料価格や人件費の高騰、さらには地政学的リスクによる供給の停滞も課題となります。さらに、特定の経営幹事への依存や、システム障害、サイバー攻撃による個人情報の流出、および店舗の立地条件に起因する集客力の低下といった多角的なリスクへの対応を進めています。
競合
同社は、アパレル・ファッション市場において、独自のブランド価値の向上と店舗の売場作りによる差別化を図ることで競争優力性の向上を目指しています。特に、機能性とデザイン性を両立させた商品開発や、高度な接客スキルの標準化を通じて、顧客との信頼関係の構築に注力しています。
競合他社との差別化要因として、SNSやECを活用した独自のプロモーションや、特定のターゲットに向けたリブランディング戦略を推進しています。また、単なる商品の販売に留まらず、店舗を「舞台美術的空間」として再定義することで、他社との差別化を図る戦略を採っています。
バリュエーション
2026年8月26日時点の市場データにおいて、同社の株価は78円となっています。この時点での時価総額は約32.5億円であり、PERは6.44倍、PBRは0.32倍と算出されています。
これらの指標は、同社が現在進めている事業再生計画の進捗や、将来的な企業価値の向上に向けた取り組みを反映するものです。投資判断にあたっては、これらの数値と事業再生計画の完遂に向けた経営戦略の進捗をあわせて考慮する必要があります。
