事業モデル

同社は百貨店業を主軸とし、卸・小売業、内装業、不動産業、その他事業を展開する多角的な事業構造を有しています。百貨店事業においては、店舗の魅力向上や外商による高度な接客サービスを提供し、顧客との接点を強化しています。

また、卸・小売業では中古車の販売や食料品の製造・販売を行い、不動産業では保有物件の賃貸を通じて収益を確保しています。各事業は、地域密着型の運営や他社との連携を通じて、多角的な価値提供を目指す体制となっています。

KPI

当連結会計年度において、売上高は125,450百万円(前期比9.0%増)を記録し、堅調な推移を見せました。営業利益は6,718百万円(同25.5%増)、経常利益は6,613百万円(同28.5%増)と、主要な事業の収益力が向上しています。

特に百貨店業においては、売上高が103,168百万円(前期比10.9%増)、営業利益が5,692百万円(同45.2%増)と大きく伸長しました。一方で、卸・小売業や内装業の営業利益は、前年比で減少する結果となっています。

業績推移

売上高の推移(通期・直近4期)。FY2023 1,078.5億円、FY2024 1,135.1億円、FY2025 1,151.1億円、FY2026 1,254.5億円。176.0億円の増加

売上高の推移(通期・直近4期)。出典は kabu-insight(yfinance 由来)の通期実績で、古い期から新しい期の順に並べた。

FY2023の売上高は1078.5億円。
FY2024の売上高は1135.1億円。
FY2025の売上高は1151.1億円。
FY2026の売上高は1254.5億円。

成長ドライバー

中期経営計画において、百貨店を「百価店」へと進化させるための抜本的な改革を推進しています。あべのハルカス近鉄本店におけるリモデルや、地域店での新ブランド導入、さらには「路(みち)シリーズ」といった地域共創型施策が成長の柱となります。

また、外商の強化や、地域における「暮らす」「働く」「訪れる」といった多角的な価値提供を目指すプラットフォーム戦略を推進しています。これらの施策を通じて、顧客の生涯価値(LTV)の最大化と、持続的な成長を目指す方針です。

リスク

百貨店業は、人口減少や消費動向の変化、流通業界の競争激化といった厳しい経営環境にさらされるリスクを抱えています。また、食品の安全性や品質に関する不備による信用毀送や、取引先の倒産による売掛金の回収不能といったリスクも認識されています。

さらに、同社が位置する地域は地震等の自然災害による被害リスクが高く、インフラの毀損や物流の停滞が事業に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、同社は事業継続計画(BCP)の策定や、情報システムのセキュリティ強化、コンプライアンス体制の整備等で対応を図っています。

競合

百貨店業界においては、消費行動の変容やデジタル化の進行、さらにはインバウンド需要の動向など、外部環境の変化が激しい状況にあります。同社はこれらの変化に対し、店舗構造やコスト構造の改革を通じて、独自の価値提供を目指しています。

特に、地域密着型の「地域共創型百貨店」としての立ち位置を明確化し、他社との差別化を図っています。あべのハルカス近鉄本店や外商といった強みを核とし、地域社会の課題解決と企業の成長を両立させる戦略を展開しています。

バリュエーション

2026年8月26日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,968円となっています。この時点での時価総額は約774.7億円であり、PERは20.53倍、PBRは1.67倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは1.04%となっています。これらの指標は、同社が推進する「百価店」への変革や、中長期的な成長戦略に対する市場の評価を反映する要素となります。