事業モデル

当社グループは、有価証券やデリバティブの上場、取引の場の提供、清算・決済サービス、さらには指数・情報サービスの提供まで、国内市場に関する一連のサービスを統合的に提供しています。

現物市場では株式を中心とした世界有数の規模を誇り、デリバティブ市場では日経平均株価やTOPIX等の主要な指標を用いた取引を提供しています。また、独自の清算・決済インフラを通じて、投資家が安心して参加できる環境を構築しています。

さらに、高度なITインフラである「arrowhead」や「J-GATE」の運用に加え、情報の即時配信や統計情報の提供といった情報サービスも展開しており、多角的な収益構造を確立しています。

KPI

当連結会計年度における営業収益は1,987億35百万円となり、前年同期比で22.5%の増加を記録しました。これに対し、営業費用は835億98百万円(同11.4%増)に留まり、営業利益は1,162億89百万円と大幅な伸びを見せています。

収益構造においては、取引関連収益が773億99百万円(前年同期比20.0%増)、清算関連収益が542億42百万円(同57.5%増)に達しています。また、当連結会計年度のROEは23.1%となり、目標とする「ROE 20.0%以上」を達成しています。

成長ドライバー

中期経営計画において、デジタルイノベーションの推進と高度な情報提供サービスの拡充が成長の鍵となります。具体的には、AIを活用した開示情報検索サービスや、データ基盤の構築に向けた検討が進められています。

また、デリバティブ市場における多様な商品の取引拡大も寄与しており、2025年度には一部の銘柄で過去最高の取引高を記録しています。これらの取り組みを通じて、アジア太平洋地域の主要なマーケットとしての地位確立を目指しています。

リスク

事業運営において、システム障害や清算参加者の破綻に伴うリスクへの対応が極めて重要となります。これに対し、専門的な組織体制によるリスク管理の徹底と、早期の対応策の整備が行われています。

また、自主規制機能の維持は市場の信頼性を確保するために不可欠ですが、そのためのコスト負担や、より簡略な仕組みを持つ私設取引システム(PTS)との競争におけるコスト構造上の不利が課題となります。さらに、経済環境の変化による流動性の低下が経営成績に影響を及ぼす可能性も含まれます。

競合

国内の他の取引所や私設取引システム(PTS)が存在する中で、当社グループは証券会社等の取引参加者を通じて国内外の投資者から大量の需給を集約することで、強固な地位を確立しています。

特に、市場の公正性と信頼性を担保するための自主規制機能が、ブランド価値の維持に寄与している点が特徴です。一方で、コスト構造において有利なPTSとの競争においては、独自の品質管理体制による差別化が重要となります。

バリュエーション

2026年8月17日時点の市場データに基づくと、株価は2,221.5円となっており、時価総額は約22853.8億円です。

同日のデータにおけるPERは38.17倍、PBRは7.13倍を記録しています。また、配当利回りは3.48%となっています。