事業モデル

同社は証券事業を主軸とし、投資事業および運用事業を展開する多角的な事業構造を有しています。証券事業においては、顧客のライフプランに寄り添うゴールベースアプローチ(GBA)型営業への転換を進めており、ストック商品である投資信託やラップ商品の預り資産積み上げに注力しています。

また、プラットフォームビジネスを通じて、金融機関やIFA業者と連携し、資産形成層の顧客基盤拡大を図っています。運用事業ではプライベートアセットを中心としたオルタナティブ資産の運用を行い、投資事業では国内外の成長企業や不動産への投資を通じて連結業績の安定化と資産収益性の向上を目指しています。

KPI

証券事業における2026年3月末時点の総預り資産は2兆3,855億円に達し、前年度末比で4,193億円の増加を記録しました。そのうちストック商品預り資産は5,639億円となっており、安定的な収益構造への転換が進展しています。

プラットフォームビジネスにおける預り資産も3,657億円(前年度比926億円増)に拡大しており、将来の顧客基盤として重要視されています。これらの取り組みにより、証券事業の営業利益は前年度比313.2%増の10億54百万円を達成しました。

成長ドライバー

中期経営計画において、安定的にROE目標(8%以上)を達成できる事業構造への抜本的な変革を掲げています。証券事業ではGBA型営業の全店展開に向けた取り組みを進め、相場環境に左右されにくい収益基盤の構築を加速させています。

また、運用事業においては世界的に注目されるプライベートアセットの運用資産残高の増加に注力しています。投資事業においても、ポートフォリオの最適化とリスク管理を通じて、中長期的な資産収益性の最大化を目指す方針です。

リスク

証券事業においては、株式・債券相場の低迷による取引件数の減少や、急激な価格変動に伴う自己勘定取引での損失リスクが存在します。また、金融商品取引法に基づく登録の取消しや、自己資本規制比率の低下といった法的・規制上のリスクも認識されています。

投資事業においては、非上場資産への投資に伴う評価損や減損損失が発生する可能性があり、これが経営成績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、信用取引における顧客の信用リスクや、金利・為替等の変動による市場リスクにも対応する必要があります。

競合

同社が属する金融商品取引業界では、オンライン取引に特化した業者の台頭や、銀行による仲介業務の解禁などにより競争環境が厳しさを増しています。こうした環境下で、独自の強みである対面証券ならではの手厚いサポートを武器に差別化を図る方針です。

特に資産形成層に向けた「伴走者」としての立ち位置を明確にすることで、競合他社との差異化を図っています。プラットフォームビジネスの強化を通じて、多様なチャネルから顧客を獲得し、競争力の維持と向上を目指す戦略をとっています。

バリュエーション

2026年8月17日時点の株価は1,715円であり、同日の時価総額は約539.6億円となっています。この時点におけるPERは19.57倍、PBRは1.13倍と算出されています。

また、同日時点での配当利回りは3.94%を記録しています。これらの指標は、同社が推進する事業構造の変革や、ストック型ビジネスへの移行に向けた投資段階を反映した数値となっています。