事業モデル

同社グループは、国内損害保険、国内生命保険、海外保険、およびソリューション・その他事業の4つの主要な事業領域を展開しています。各事業において、単なる保険金支払いに留まらないリスクソリューションの提供や、ダイレクトチャネルの拡充を通じた販売チャネルの多様化を推進しています。

特に国内損害保険においては「Re-New」というコンセプトのもと組織風土の変革を進め、ソリューション事業を中心とした価値提供領域の拡大を図っています。また、AIやデータを活用したアンダーライティングの高度化・自動化により、生産性の向上にも取り組んでいます。

KPI

同社は企業価値を的確に把握するため、経営指標として修正純利益および修正ROEを採用しています。2026年度の目標として、修正純利益9,500億円、修正ROE13.0%を見込んでいます。

これらは、保険サービス損益や金融損益といった基礎的な業績に加え、キャピタル損益やALM(資産・負債の総合管理)などの影響を調整した数値です。前年度の実績では、政策株式売却益等の影響により、修正純利益12,048億円、修正ROE22.0%を達成しています。

成長ドライバー

成長の柱として、価値提供領域の飛躍的な拡大と、ディストリビューションの多様化・複線化を掲げています。特に海外保険事業は、当連結会計年度において4兆4,483億円の保険収益を計上しており、重要な成長エンジンとなっています。

また、AIやデータの活用による業務の高度化と自動化が生産性向上に寄与すると見られます。国内損害保険においても、自動車保険の収支改善や、新規のボルトオン買収による利益貢献が成長を後押しする要因となっています。

リスク

同社は「リスクベース経営(ERM)」を導入し、リスク・資本・リターンのバランスを管理しています。主なリスクとして、地政学リスク、気候変動に伴う巨大風水災や地震、サイバー攻撃の増大などが挙げられています。

これらのリスクに対し、同社はストレステストによる資本十分性の確認や、再保険手配によるリスク分散、高度な情報セキュリティ態勢の整備等で対応しています。また、インフレによる保険金支払単価の上昇に対しては、適切な商品改定や再保険調達により利益の安定化を図る方針です。

競合

同社は国内損害保険および海外保険において強固な基盤を有しており、グローバルなリスク分散を基本戦略としています。競合環境においては、単なる保険提供から「保険+α」のソリューション提供へと価値を広げることで差別化を図っています。

特に高度なアンダーライティング技術や、AI・データ活用による生産性の向上が競争優位性の源泉となります。また、多様な販売チャネルの構築により、顧客接点の拡大と利便性の向上を目指すことで市場における地位を強固にしています。

バリュエーション

2026年8月17日時点の株価は7,481円であり、同日の時価総額は約143,242.6億円となっています。この時点でのPERは27.03倍、PBRは1.75倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは3.25%となっています。これらの指標は、同社が掲げる高いROEの目標や、強固な資本基盤を背景とした評価を反映しています。