事業モデル

同社は、企業向けのアウトソーシング事業、不動産オーナー向けの賃貸管理事業、および観光事業の3つを柱とする事業構造を有しています。アウトソーシング事業では、福利厚生代行や借上社宅管理、海外赴任支援など、企業のバックオフィス業務を代行するサービスを展開しています。

賃貸管理事業では、物件の管理から仲介、修繕までをワンストップで提供する「リロの賃貸」を展開し、観光事業ではホテル運営や別荘のタイムシェア事業を展開しています。これらの事業は、独自のネットワークやノウハウを活用することで、多角的なサービス提供を実現しています。

KPI

当連結会計年度において、アウトソーシング事業は売上収益が807億69百万円、営業利益が228億99百万円と、前年比で増収増益を達成しました。賃貸管理事業は、管理戸数の増加により売上収益が529億56百万円と伸長したものの、人材投資の拡大により営業利益は80億12百万円となりました。

観光事業では、ホテルの稼働率向上や新規施設の貢献により、売上収益163億99百万円、営業利益43億44百万円と増収増益を記録しています。全社の売上収益は1,510億74百万円に達し、強固なストック基盤が各事業の収益を支える構造となっています。

成長ドライバー

中期経営計画「第四次オリンピック作戦」において、同社は「人材投資」「労働力不足」「シニア・相続」の3つの社会的課題を成長の起点としています。特にBtoB領域では、深刻な労働力不足への対応策として、企業の生産性向上や福利厚生の充実を支援する体制を強化しています。

BtoC領域では、地方創生やインバウンド需要の拡大に対応し、賃貸管理や観光事業の成長を推進する方針です。また、事業間のシナジー創出やシステム投資を通じた経営資源の効率的な配分により、2029年3月期に向けた売上収益2,000億円、営業利益500億円の目標達成を目指しています。

リスク

主要なリスクとして、企業福利厚生制度が欧米型へ移行する流れに対し、同社が提供する日本型モデルが適切に対応できない場合のビジネスモデルへの影響が挙げられます。また、個人情報の取り扱いに関する厳格な管理が求められる一方で、漏洩が発生した際の信用失墜や損害賠償のリスクも認識されています。

さらに、人の移動の停滞が、借上社宅管理や海外赴任支援といった移動を前提としたサービスの需要に影響を及ぼす可能性も指摘されています。システム投資の費用が想定を上回る場合や、法規制・会計基準の変更への対応遅れが、事業展開や業績に悪影響を及ぼすリスクも含まれています。

競合

同社は、企業向けのアウトソーシング事業において、福利厚生や社宅管理といった特定のニッチな領域で強固な基盤を築いています。これらのサービスは、企業の業務負担軽減とコスト削減を目的としており、独自のノウハウに基づく提供体制を構築しています。

賃貸管理事業においては、全国規模のネットワークを活用した情報量と、仲介から修繕までをワンストップで提供する利便性を強みとしています。観光事業においても、独自の会員基盤や運営ノウハウを活用することで、競合環境の中で独自の立ち位置を確保しています。

バリュエーション

2026年8月18日時点の市場データにおいて、同社の株価は2,122円となっています。この時点での時価総額は約3278.3億円であり、PERは16.56倍、PBRは4.19倍と算出されています。

同社の配当利回りは、同日時点で3.47%を記録しています。これらの指標は、同社が展開する多角的な事業ポートフォリオと、中期経営計画に基づく成長戦略を反映した評価となっています。