事業モデル

同社グループは東京近郊を中心とした不動産事業、建設事業、および不動産管理事業を展開する総合的な不動産・建設企業です。不動産事業ではマンションの企画開発や分譲販売を行い、建設事業では建築工事から土木工事まで幅広く対応しています。

また、不動産管理事業においては、管理組合からの受託を主軸に、リフォームや修繕工事、賃貸管理などの付加価値サービスを提供しています。さらに、仲介・流通や投資家向けの物件提供など、多角的なアプローチで収益基盤の多様化を図っています。

KPI

当連結会計年度において、グループ全体の売上高は87,815百万円(前年同期比15.2%増)を記録しました。不動産事業では新築マンションの引渡し戸数が347戸と好調に推移し、セグメント利益が前年比76.1%増となりました。

建設事業では、コスト高騰を価格へ転嫁する環境下で選別受注を行い、セグメント利益が前年同期比87.6%増と大幅な改善を見せました。不動産管理事業も受託棟数の増加により売上高が57.1%増、セグメント利益が91.3%増と非常に高い成長を遂げています。

成長ドライバー

今後の成長に向けた戦略として、不動産開発における「大型化」の推進を掲げており、施工効率の向上と原価抑制を目指しています。また、投資家向けにワンルームマンションの区分所有権販売や私募リートへの一棟販売など、投資家市場の開拓にも注力する方針です。

人材確保・育成も重要な成長戦略の一つであり、特に建設事業では技術力の源泉となる資格者の確保に向けた採用強化を行っています。不動産管理事業においても、デジタル技術を活用した業務効率化を進めることで、人手不足への対応と収益性の向上を両立させる方針です。

リスク

不動産事業においては、資材調達の難航や工事遅延による売上・利益の計上ずれ込み、および完成在庫の滞留リスクが挙げられています。これに対し、設計部門と施工現場の密な連携や、厳格なプロジェクト審査体制を構築することで対応しています。

建設事業では、資材・労務費の高騰による採算悪化のリスクがあるものの、付加価値提案型営業や集中購買によってコスト管理を徹底しています。また、両事業に共通する課題として、技術者や現場管理員の確保といった人的資本に関するリスクに対し、採用強化と教育体制の整備で対応を図っています。

競合

同社は、単なる不動産販売にとどまらず、自社グループ内に建設・管理機能を内包した垂直統合型の事業構造を有しています。この構造により、施工能力や管理ノウハウを強みとした独自の競争優位性を構築しているとみられます。

特に不動産管理事業においては、安定的な受託料収入を基盤としつつ、リフォーム等の工事案件を獲得する仕組みを確立しています。競合他社と比較しても、開発から施工、その後の維持管理までを一貫して提供できる体制が強固な経営基盤の源泉となっています。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は736円となっており、PERは7.15倍と比較的割安な水準で推移しています。PBRは0.42倍であり、資産価値に対して現在の株価が低めに評価されている状況です。

また、配当利回りは5.76%と高く、安定した収益基盤を持つ不動産業の特性を反映した高い還元姿勢が見て取れます。時価総額は約299.8億円であり、強固な事業基盤と高配当を兼ね備えた投資対象としての側面を有しています。