事業モデル
同社は個人資産家や企業オーナーを対象とした財産コンサルティングを主たる事業として展開しています。具体的には、相続対策や資産の再編を含む財産承継、および後継者不在の企業に対する事業承継の支援を包括的に提供しています。
さらに、不動産取引をコンサルティングの一環として組み込み、顧客の資産運用ニーズに応えるための不動産仕入や商品開発を行っています。独自の「不動産共同所有システム」を活用した商品提供など、コンサルティングと実物資産の活用を組み合わせた多角的なアプローチが特徴です。
KPI
当連結会計年度の業績は、売上高41,785百万円、営業利益3,858百万円、経常利益3,756百万円、当期純利益2,750百万円となりました。前年同期比で営業利益は10.0%増、当期純利益は13.2%増と、増収減益傾向ながらも収益性は向上しています。
財務指標としては、ROEが25.7%、配当性向が46.2%、DOEが11.9%を達成しており、目標とする高い水準を維持しています。また、自己資本比率は44.4%に達しており、安定した財務基盤のもとで資本効率を意識した経営が行われています。
成長ドライバー
成長の柱として、全国の金融機関や会計事務所との連携を強化するための拠点展開を推進しています。2026年1月には岡山拠点を開設し、今後も主要都市で順次拠点を拡大することで、より広範な顧客層へのアプローチを強化する方針です。
また、AIエージェントの開発による業務の効率化と生産性の向上にも注力しています。2027年度末までに約300体のAIエージェントを開発する計画であり、これによりコンサルタントの生産性を高め、成約率および成約件数の向上を目指しています。
リスク
事業の特性上、高度な専門知識を持つ人材の確保と育成が重要であり、人材確保が計画通りに進まない場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。また、相続税や租税特別措置法などの税制改正により、顧客のコンサルティングニーズが減退するリスクも抱えています。
不動産市況の動向も重要な要因であり、市場悪化や予期せぬ経済ショックにより不動産を保有せざるを得ない状況になれば、評価損の計上等による業績への影響が生じます。さらに、代表取締役社長への高い依存度や、サイバー攻撃による個人情報の流出といった情報セキュリティに関するリスクも特定されています。
競合
同社は、単なる不動産仲介や一般的なコンサルティングにとどまらず、財産承継と事業承継の両面を統合的に支援する専門家集団としての地位を築いています。特に、M&A後の財産コンサルティングを一気通貫で行うサービスや、事業承継ファンドの活用など、高度な専門性を要する領域で強みを持っています。
競合環境においては、後継者不足や相続資産の増加といった社会課題の深刻化を背景に、多様な選択肢(M&A、第三者承継、廃業等)を提示できる体制が重要となります。同社は、提携先との連携や独自のノウハウを注入した高付加価値な提案を行うことで、独自の立ち位置を確保しています。
バリュエーション
2026年8月18日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,307円となっています。この時点での時価総額は約307.8億円であり、PERは11.75倍、PBRは2.66倍と算出されています。
また、同日のデータに基づく配当利回りは5.47%となっています。これらの指標は、同社が目標とする高いROEや配当性向の維持といった財務戦略の意図を反映した水準となっています。
