事業モデル
同社はデリバリー、ロジスティクス、グローバル物流、不動産の4つの事業セグメントを展開し、多角的な物流ソリューションを提供しています。デリバリー事業では、国内の広範なネットワークを駆使した宅配便を中心に、法人・個人双方のニーズに応えるインフラを構築しています。
ロジスティクス事業では、3PL(サードパーティー・ロジスティクス)を含む高度な物流業務の包括受託を行い、グローバル物流事業では、海外のフォワーディングや現地物流を担っています。これらの事業を、不動産事業が提供する物流拠点の開発・管理などのインフラ機能が支える構造となっています。
KPI
当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度に比べ11.2%増加し、1兆6,447億62百万円を記録しました。デリバリー事業では、EC市場の拡大等により取扱個数が4%増加したことが増収に寄与しています。
一方で、グローバル物流事業では、一部の拠点の状況や運賃動向により、一部の事業で減収となるなど、事業間での相殺が見られます。営業利益は前連結会計年度比で2.7%増の902億47百万円となり、営業利益率は5.5%を確保しています。
成長ドライバー
中長期的な成長戦略として、国内のデリバリー事業における「トータルロジスティクス」の高度化と、グローバル物流の基盤拡大を推進しています。特に、成長領域として位置づける越境ECの伸長により、デリバリー事業では個数目標を計画前倒しで達成する成果が出ています。
また、2031年3月期に向けた長期ビジョン「SGHビジョン2030」に基づき、2028年3月期に向けた中期経営計画「SGH Story 2027」を策定しています。この計画では、国内のサービス競争力の強化と、海外の物流拠点の拡大を両輪として、企業価値の向上を目指しています。
リスク
物流業界特有の課題として、人件費や外注費の上昇、および「2024年問題」に伴う労働力不足への対応が重要なリスクとして特定されています。特に、デリバリー事業において、パートナー企業への委託単価の引き上げや、従業員へのベースアップによるコスト増への対応が求められています。
また、気候変動による災害リスクや、物流インフラを支える人材の確保・育成、さらには情報セキュリティへの対応も重要な経営課題です。これらのリスクに対し、DXによるオペレーションの効率化や、パートナー企業との連携強化、高度なリスク管理体制の構築を通じて対応を図っています。
競合
国内の物流市場においては、人件費や物流コストの上昇、および「2024年問題」への対応を背景に、競争環境は引き続き厳しい状況にあります。特に、一部の大型EC事業者による自社配送網の拡大といった動きも、競争環境に影響を与える要因として認識されています。
同社は、単なる輸送だけでなく、倉庫保管や流通加工、国際輸送を組み合わせた「トータルロジスティクス」の提供により、競合他社との差別化を図っています。国内の強固なネットワークと、海外のフォワーディング拠点を活用した広範なソリューション提供により、顧客のサプライチェーン全体の最適化を目指しています。
バリュエーション
2026年8月19日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,587.5円となっています。この時点での時価総額は約9810.4億円と算出されています。
同社の株価指標として、PERは16.75倍、PBRは1.80倍となっています。また、同日時点の配当利回りは3.28%と報告されています。
