事業モデル

同社は建設およびIT分野に特化した技術者派遣とシステムエンジニアリングサービスを展開する持株会社体制の企業です。建設ソリューション事業では、施工管理技術者やCADオペレーターの派遣、施工図作成の請け負いを行い、ITソリューション事業ではエンジニアの派遣やシステム開発の受託を行っています。

建設ソリューション事業は売上高の約89.5%を占める主力事業であり、全国的な拠点を持ち、現場への直接営業を通じて高い顧客接点を確保しています。また、職人(技能労働者)向けの有料職業紹介事業も展開しており、特定の認定団体のみが参入可能な領域で先行優位性を確立することを目指しています。

KPI

建設ソリューション事業における技術者の在籍人数は、当連結会計年度末に3,687人に達し、前年度比で448人の増加を記録しました。同事業の平均稼働率は92.6%、ITソリューション事業の平均稼働率は92.2%となっており、いずれも前年度比でわずかな低下に留まっています。

売上高は、建設ソリューション事業で21,642百万円、ITソリューション事業で2,515百万円を計上し、連結売上収益は24,158百万円となりました。ITソリューション事業では、上流工程案件の獲得を背景とした契約単価の上昇が、事業の成長に寄与する要因となっています。

成長ドライバー

同社は「プロ人材の不足」という構造的な課題を解決することをミッションに掲げ、独自の採用・育成体制を成長の柱としています。未経験者向けの採用を加速させるための自動化ツールの導入や、自社メディア「セコカンNEXT」の活用により、採用コストを抑えつつ技術者の確保を推進しています。

また、建設業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の遅れを背景とした、生産性向上支援の需要拡大も重要な成長機会と捉えています。ITと人材育成の技術を掛け合わせることで、単なる人材供給に留まらない、顧客の業務変革を支援するソリューションの提供を目指しています。

リスク

建設業界の景気動向や、深刻な人手不足に伴う採用コストの上昇、技術者の確保難が経営上の重要なリスクとして特定されています。特に、若手人材の不足や高齢化が進む中で、採用市場の動向によっては、十分な供給を確保できない可能性も含まれています。

また、2024年4月より適用された建設業の時間外労働時間の上限規制など、労務管理に関する規制強化への対応も重要な課題です。不適切な労務管理による法令違反や、現場での労災事故による社会的信用の失墜、および許認可の取り消しによる事業停止のリスクにも注視が必要です。

競合

同社は、建設業界における深刻な人手不足を背景とした高い需要を捉え、独自の強みを持つポジションを築いています。特に、職人の有料職業紹介において全国でわずか3団体のみが認定を受けているという希少な法的枠組みを活用し、先行者としての優位性を追求しています。

競合他社と比較した際の優位性は、単なる人材紹介に留まらない「若手人材の育成メソッド」の確立にあります。未経験者から専門技術者へと育成する体系的なプログラムを構築することで、技術者の安定供給と、顧客に対する高度なソリューション提供の両立を図っています。

バリュエーション

2026年8月19日時点の市場データにおいて、同社の株価は2,351円、時価総額は約206.2億円となっています。この時点でのPERは10.73倍、PBRは1.38倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは4.88%となっています。これらの指標は、同社が成長投資として積極的な採用や体制強化を行っている現状を反映した数値となっています。