事業モデル
同社は、高品質・高付加価値なサービスを提供する「感動のあるエアライン」として、航空運送事業および付帯事業を展開しています。航空機内におけるレザーシートの採用や、独自のデザインによるブランド構築、ペット同伴サービスなど、他社との差別化を徹底しています。
付帯事業として、ノウハウを活かした教育・研修業務の受託や、機内広告の販売、訓練施設の貸出など、航空事業に付随する多角的なサービスを提供しています。これらの活動を通じて、単一の航空運送事業に留まらない収益構造の構築を目指しています。
KPI
当事業年度の運航回数は22,251回となり、前事業年度と比較して1.8%の減少となりました。一方で、新型機材の導入等により提供座席キロは1,635百万席・kmと前年比2.1%増加し、座席利用率は81.6%と1.9ポイント向上しています。
航空運送事業の収入は44,688百万円となり、前事業年度比で4.5%の増加を記録しました。付帯事業の収入は107百万円であり、前事業年度比で17.3%の減少となっています。これらの結果、当事業年度の営業収入は44,795百万円となり、前事業年度比4.4%の増加となりました。
成長ドライバー
同社は、2026年度から2028年度を対象とした新たな中期経営戦略を策定しており、東アジアを中心とした国際線ネットワークの拡大を成長の柱に据えています。国内線における強固な基盤を維持しつつ、国際線を含む事業ポートフォリオの高度化を進める方針です。
また、若年層やビジネス層に向けた独自のブランド価値の確立や、付帯事業の拡大を通じた収益源の多様化も重要な成長要素となります。特に、2026年9月より再開予定の国際定期便など、国際的な需要を取り込むための体制強化に注力しています。
リスク
航空業界特有の要因として、原油価格の変動や為替相場の変動が、燃料費や機材リース債務の円換算額に直接的な影響を及ぼすリスクがあります。これらに対し、デリバティブ取引を用いたヘッジ等によるリスク管理体制を構築しています。
また、航空機材の不足やサプライチェーンの混乱による受領遅延、さらには航空事故や重大なインシデントによる需要の減退も重要なリスクとして認識しています。さらに、将来的な環境規制への対応や、航空機燃料税の減税措置の変更など、外部環境の変化にも対応する体制を整えています。
競合
同社は、LCCや大手航空会社、さらには他交通機関との競争が激化する環境下において、独自のブランド価値による差別化戦略をとっています。高品質な機内設備や独自のデザイン、ペット同伴サービスなどの付加価値を提供することで、競合他社との差別化を図っています。
国内線においては、高い座席利用率の維持と運賃施策の高度化を通じて、安定的な収益基盤の構築を目指しています。また、国際線ネットワークの拡大を通じて、より広範な市場での競争優位性を確立する方針です。
バリュエーション
2026年8月19日時点の株価は1,930円であり、同日時点の時価総額は約72.5億円です。同日の市場データに基づくPERは56.82倍、PBRは2.00倍となっています。
同社は、国内線での強固な基盤を維持しながら、国際線への成長フェーズへの移行を計画しています。投資判断にあたっては、これらの成長戦略の進捗と、為替や燃料価格といった外部要因への耐性を注視する必要があります。
