事業モデル

同社は、食品を主とした保管、荷役、運送、情報処理などの総合的な物流サービスを提供しています。特に4温度帯の物流ネットワークを構築しており、温度管理技術を活かした「作り手」と「使い手」をつなぐ役割を担っています。

事業は、共同物流、原材料等の輸送を行う専用物流、および車両や燃料の販売を含む関連事業の3つで構成されています。これらの事業を通じて、食品、小売、外食といった特定の業界に対し、高度な品質管理を伴う物流インフラを提供しています。

KPI

当連結会計年度の業績は、営業収益が2,026億2百万円(前年比3.8%増)、営業利益が56億44百万円(同1.5%増)となりました。共同物流事業では、適正料金施策や既存取引の拡大により、営業収益1,370億82百万円、営業利益29億64百万円と伸長しています。

一方で、専用物流事業は、適正料金施策の進捗があるものの、チェーンストアの取引減少により営業収益は399億2百万円となりました。関連事業については、国内の車両・燃料販売やインドネシアの配送業務の拡大により、営業収益は256億17百万円と前年を上回っています。

成長ドライバー

「グループビジョン2036」のもと、温度管理物流のパイオニアとして日本からアジアへ広がる物流ネットワークの構築を目指しています。第8次中期経営計画では、国内事業の整備、新領域の拡充と更なる開拓、経営基盤の強化を3つの基本方針として掲げています。

特に、2028年11月期に向けた目標として、営業収益2,100億円、営業利益73億50百万円、営業利益率3.5%、ROE 6%以上を目指しています。これらを実現するために、物流基盤の最適化や、海外における新たな地域への進出、新規事業開発体制の整備を推進しています。

リスク

物流業界特有の課題として、燃料価格や電力料金の変動によるコスト増、および人手不足に伴う人件費の負担増が挙げられます。これらのコスト増に対し、同社は合理化改善施策や価格転嫁の取り組みを通じて、収益への影響を最小限に抑える努力を行っています。

また、食品物流への高い依存度による競争の激化や、厳格な品質管理が求められる低温物流における品質事故のリスクも存在します。さらに、海外事業においては、現地の法規制、政治・経済要因、インフラの未整備、為替の変動といった多角的なリスクへの対応が求められます。

競合

同社は食品物流に特化した強みを持つ一方で、市場の構造的な変化による競争の激化に直面しています。商品の小型化による単価の低下や、消費の低迷、企業による在庫圧縮といった要因により、物流の効率化と競争力の強化が求められる環境にあります。

これに対し、同社は物流情報システムや物流技術を駆使することで、提供価値の向上と顧客満足度の向上を図っています。独自の温度管理技術を基盤とした高品質な物流サービスの提供により、既存顧客との関係深化と新規顧客の開拓を推進しています。

バリュエーション

2026年8月19日時点の市場データにおいて、同社の株価は3,125円となっています。この時点での時価総額は約754.4億円であり、PERは30.87倍、PBRは1.61倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは0.79%となっています。これらの指標は、同社が掲げる中期経営計画の目標達成に向けた投資や、将来の成長に向けた期待を反映する要素となります。