事業モデル
同社は、火力、原子力、再生可能エネルギーを組み合わせた電力の安定供給を行う「発電・販売事業」と、電力ネットワークを提供する「送配電事業」を主軸としています。さらに、再生可能エネルギーを活用したサービスや、電力小売、ソリューションサービスの提供も展開しています。
事業展開においては、カーボンニュートラルやDXを成長の機会と捉え、既存事業の強化・拡張に加え、新たな事業領域への挑戦を推進しています。特に、送配電事業では、効率的な設備の形成や運用、レジリエンス強化に向けた取り組みを継続しています。
KPI
2025年度の販売電力量は、小売と卸売の動向により、全体で789億kWh(前年度比1.1%増)を記録しました。売上高は、販売電力量の構成変化の影響を受け、1兆3,724億円(前年度比10.3%減)となりました。
経常利益は、女川原子力発電所第2号機の再稼働による収益改善があったものの、燃料価格の急騰や送配電事業の費用増の影響により、1,264億円(前年度比50.8%減)となりました。財務目標として、2030年度に向けた連結自己資本比率25%以上、連結ROIC3.5%以上を目指しています。
成長ドライバー
成長の源泉として、カーボンニュートラルに向けた「再エネと原子力の最大限の活用」および「火力の脱炭素化」を推進しています。具体的には、風力発電事業への参画や、水素・アンモニアの混焼に関する研究開発など、次世代エネルギーへの投資を強化しています。
また、DXを活用した業務変革や、データセンター領域の調査、スマートメーターを活用した新サービスの創出など、デジタル技術による価値向上も追求しています。さらに、電化の推進やリフォーム・リノベーションサービスの提供など、顧客の利便性を高めるソリューションの拡充も成長の柱となります。
リスク
電力供給の根幹をなす設備リスクとして、自然災害やサイバー攻撃による設備損傷、電源の長期停止が、事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があると認識しています。これに対し、計画的な点検・修繕やサイバーセキュリティ対策の強化により、供給の安定性と信頼性の向上に努めています。
また、原子力発電を取り巻く制度変更や、燃料価格の変動、為替レートの変動といった外部環境の変化も重要なリスクとして特定しています。特に、原子力発電所の停止が長期化した場合の燃料費増加や、カーボンニュートラルへの対応に伴う規制強化への対応が、経営に影響を及ぼす可能性があるため、動向を注力して注視しています。
競合
電力供給という公共性の高いインフラを担う中で、同社は安定供給と脱炭素化の同時実現という課題に取り組んでいます。電力市場における競争の進展や、他エネルギー事業者との競争の進展が、事業環境における重要な要素として認識されています。
特に、電力小売における競争の進展は、販売電力量の推移に影響を与える要因の一つとなっています。同社は、これらの環境変化に対応するため、効率化や最適化によるコスト低減と、付加価値を生むための戦略的な投資の両面から、競争優位性の確保を目指しています。
バリュエーション
2026年8月19日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,283.5円、時価総額は約6280.0億円となっています。この時点でのPERは7.39倍、PBRは0.55倍と算出されています。
また、同日のデータに基づく配当利回りは3.19%となっています。これらの指標は、同社の事業基盤と現在の市場評価を反映する数値として用いられています。
