事業モデル

同社は電気事業を中核とし、情報通信、エネルギー、建設・エンジニアリングといった多角的な事業ポートフォリオを展開しています。電力の安定供給を基盤としつつ、近年はデジタル化や脱炭素化の潮流を捉えた事業展開を強化しています。

特に情報通信事業では、個人向け光通信9435サービスやデータセンターの運営を通じた顧客基盤の拡大を進めています。また、脱炭素に向けた再生可能エネルギーの開発や、エネルギーソリューションの提供など、次世代の成長に向けた取り組みを推進しています。

KPI

当連結会計年度の売上高は、燃料費調整額の減や容量確保契約金額の減少等の影響を受け、前連結会計年度比で895億36百万円の減収となる7,618億62百万円となりました。一方で、人件費や需給関連費の減少により、営業費用も前連結会計年度比で683億11百万円減少しています。

この結果、営業利益は前連結会計年度比で212億25百万円の減益となる678億48百万円となりました。経常利益は237億21百万円の減益の678億90百万円、当期純利益は175億15百万円の減益の508億9百万円を計上しています。

成長ドライバー

成長の柱として、情報通信事業とエネルギー事業を「コア事業」と位置づけ、収益性の向上と事業規模の拡大を両立させる戦略を推進しています。情報通信事業では、データセンターの高度化やAIを活用した新規事業の開拓に注力しています。

また、脱炭素に向けた「挑戦領域」として、再生可能エネルギーの開発や、顧客のニーズに応えるエネルギーソリューションの提供を強化しています。さらに、国際事業を「拡張領域」と捉え、成長性の高い分野やエリアへの参画拡大を目指しています。

リスク

エネルギー政策や電気事業制度の変更、および脱炭素に向けた環境規制の強化が、将来的なコスト増大や事業環境の変化をもたらすリスクがあります。特に、燃料価格や為替相場の変動、さらには電力需要の変動といった外部要因が経営に影響を及ぼす可能性があります。

また、原子力発電所に関連する訴訟や規制への対応、および老朽化設備の更新に伴うコストの変動も重要なリスク要因として特定されています。これらに対し、同社はリスク管理規程に基づき、経営企画部が主導するリスクの評価と対策のPDCAサイクルを回す体制を構築しています。

競合

電力小売市場においては、競争の進展に伴う販売電力量の減少や販売単価の下落といったリスクが存在しています。これに対し、同社は料金・サービスの両面における施策の拡充と、新市場の活用による収益機会の拡大に取り組んでいます。

また、脱炭素化の進展に伴う低・脱炭素電気への需要の高まりを、競争優位性を築くための機会と捉えています。情報通信分野においても、データセンターの高度化やAI活用など、技術革新を伴う領域での差別化を図ることで、競争環境への対応を進めています。

バリュエーション

2026年8月19日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,801.5円となっています。この時点での時価総額は約3675.6億円と算出されています。

また、同日のデータに基づくPERは7.27倍、PBRは0.75倍となっており、配当利回りは3.06%を記録しています。これらの指標は、同社の事業基盤と市場評価を反映する数値として示されています。