事業モデル
同社は国内電気事業を主軸とし、発電・販売事業、送配電事業、海外事業、その他エネルギーサービス事業、ICTサービス事業、都市開発事業の6つのセグメントを展開しています。特に発電・販売事業は同社の主要な事業であり、電力の安定供給を最優先事項として取り組んでいます。
事業の多角化を進める中で、ICTサービスや都市開発といった成長分野への投資も積極的に行っています。これらの事業は、同社の強みを活かした新たな収益源の創出を目指すものとして位置づけられています。
KPI
当連結会計年度において、売上高(営業収益)は2兆2,472億円、経常利益は2,070億円を計上しました。前連結会計年度と比較して、売上高は4.7%減、経常利益は6.4%増となり、燃料価格の下落による費用削減が寄与しています。
また、総販売電力量は983億kWhとなり、前年度比で2.7%の減少となりました。一方で、卸売販売電力量は取引所取引の増加などにより16.9%増加しており、供給面での安定性を確保しています。
成長ドライバー
「九電グループ 経営ビジョン2035」に基づき、カーボンニュートラルに向けた「電源の低・脱炭素化」と「電化の推進」を成長の柱としています。特に、データセンターや半導体関連産業による電力需要の増加を見据え、安定供給と脱炭素を両立する電源ポートフォリオの構築を推進しています。
さらに、ICTサービスや都市開発といった成長事業の拡大、および水素やアンモニア、次世代電池などの先端技術に関する研究開発にも注力しています。これらの取り組みを通じて、持続的な利益成長と社会価値の創出の両立を目指しています。
リスク
地政学リスクの動向や、燃料価格の変動、為替の変動といった外部環境の変化が、事業の収益性に影響を与える可能性があります。特に海外事業においては、カントリーリスクや環境・エネルギー政策の変更など、特有の不確実性が存在します。
また、原子力発電の活用においては、法令や基準の変更、あるいは訴訟の結果による運転停止の可能性がリスクとして認識されています。これらに対し、同社はリスク管理体制を整備し、継続的なモニタリングと対応策の策定を行っています。
競合
国内電気事業においては、カーボンニュートラルへの対応や、電力の安定供給の重要性が高まる中で、競合他社との競争状況が変化しています。同社は、独自の強みを活かしたエネルギーソリューションの提供や、非化石電源比率の活用による競争力の確保に取り組んでいます。
また、ICTサービスや都市開発といった新規領域においても、他社との競争が激化する環境下で、独自の強みを活かした収益拡大を目指しています。これらの事業において、社会ニーズの変化や技術の進展を捉えた迅速な対応が求められています。
バリュエーション
2026年8月19日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,873.5円、時価総額は約8852.8億円となっています。この時点でのPERは5.95倍、PBRは0.71倍と算出されています。
また、同日のデータに基づく配当利回りは2.67%となっています。これらの指標は、同社の安定した事業基盤と、将来の成長に向けた投資のバランスを反映するものです。
