事業モデル

同社は水環境および資源環境の設計・建設・保守を行う環境エンジニアリング事業、電気設備等の設計・製造・保守を行うシステムソリューション事業を展開しています。さらに、浄水場や下水処理場などの施設運営を担う運営事業、および海外の施設建設や保守を行う海外事業の4セグメントで構成されています。

これらの事業は、国内の公共事業を主軸としており、高度な技術力を背景とした機械設備やシステムソリューションの提供を行っています。特に運営事業においては、コンセッションや包括委託といった官民連携の枠組みを活用し、安定的な運営基盤の構築を進めています。

KPI

2026年3月期の業績は、売上高が前年比17.2%増の209,844百万円、営業利益が2,252百万円(前年比21.2%増)と、主要な事業が好調に推移しました。受注高も前年比23.3%増の274,532百万円に達しており、将来の売上への寄与が見込まれる良好な推移となっています。

セグメント別では、環境エンジニアリング事業が売上高・営業利益ともに前年を上回り、海外事業も売上高が前年比50.4%増と大幅な伸長を記録しました。システムソリューション事業は、研究開発費や減価償却費の増加により営業利益が前年を下回るものの、受注高は前年比36.9%増と堅調な推移を見せています。

成長ドライバー

中期経営計画2027において、環境エンジニアリング事業では脱炭素や省エネルギーに貢献する技術開発や、独占的使用許諾を得た水処理技術の活用による競争力強化を推進しています。また、システムソリューション事業では、ICTやAIを活用した機電融合の推進により、監視系のマイグレーションや業務効率化によるコストダウンを図っています。

運営事業においては、ウォーターPPPの進展に伴うコンセッション事業の獲得や、長期的な業務委託契約の締結により、安定的な収益基盤の拡大を目指しています。海外事業では、北米や欧州の老朽化対策やアジアの新興国における水需要増を背景とした、グローバルな市場機会の獲得に注力しています。

リスク

事業の多くが公共事業に依存しているため、予算執行の遅れや、建設業法に基づく技術者の確保が困難になるなどの人財確保リスクが挙げられます。また、原材料や資材の価格高騰、円安・円高の変動、中東情勢などの地政学的リスクが、製造コストや為替による業績への影響を及ub可能性があります。

さらに、海外事業の拡大に伴う海外子会社の内部統制の不備や、サイバー攻撃による情報漏洩、自然災害による工事の中断といったリスクも特定されています。これらに対し、同社は事業継続計画(BCP)の策定や、コンプライアンスプログラムの徹底、情報セキュリティポリシーの整備等を通じて、多角的なリスク管理体制を構築しています。

競合

同社は、水環境および資源環境の分野において、設計から建設、保守・維持管理までを一貫して提供するエンジニアリング企業としての地位を確立しています。特に、高度な技術力を要する公共事業において、独自の技術やノウハウを武器に、競合他社との差別化を図っています。

また、単なる建設・施工にとどまらず、ICTやAIを融合させたシステムソリューションや、コンセッション等の運営事業への参入を通じて、より付加価値の高いサービスを提供しています。これらの取り組みにより、公共インフラの老朽化や環境規制の強化といった市場課題に対し、多角的なアプローチで対応しています。

バリュエーション

2026年8月19日時点の市場データにおいて、同社の株価は3,020円、時価総額は約1410.8億円となっています。この時点でのPERは15.41倍、PBRは1.60倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは2.48%となっています。これらの指標は、同社の事業基盤と成長戦略を評価する上での基礎的な指標となります。