事業モデル

同社は寮事業、ホテル事業、総合ビルマネジメント事業、フーズ事業、デベロップメント事業の5つを主軸として展開しています。寮事業では学生や社員向けの居住空間を提供し、ホテル事業ではビジネスホテルやリゾートホテルを運営しています。

フーズ事業では外食や給食の受託、デベロップメント事業では不動産開発や流動化を手掛けています。これらの多角的な事業展開により、住まいと食、癒しの提供を通じて幅広い顧客ニーズに対応する体制を構築しています。

KPI

当連結会計年度の売上高は275,247百万円となり、前年比20.2%増と大幅な成長を記録しました。営業利益は24,845百万円(前年比21.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は18,709百万円(前年比28.5%増)となり、3期連続で過去最高益を更新しています。

寮事業では、4月に12事業所、1,364室を新規開業し、期初稼働率97.4%と高い水準を維持しました。ホテル事業においても、インバウンド需要の取り込みや販売価格の適正化により、営業利益が前年比13.8%増の21,053百万円と大幅な増益を達成しています。

成長ドライバー

中期経営計画「KYORITSU Growth Vision / Rise Up Plan 2028」において、2028年3月期に向けた野心的な目標を掲げています。具体的には、2028年3月期に売上高2,800億円、営業利益280億円、営業利益率10%を目指す方針です。

成長戦略の柱として、寮事業のさらなる拡大と収益力再強化、ホテル事業の基盤強化、および第3の柱となる新規事業の早期確立を掲げています。これに向け、2028年3月期までに寮事業で50,000室、ドーミーイン事業で20,000室、リゾート事業で5,500室の規模を目指す開発計画を推進しています。

リスク

寮事業においては、地主との賃借契約に基づく運営であるため、大口の契約解除等による空室発生がリスク要因となります。また、ホテル事業は景気動向や天候不順、地政学的リスクなどにより、需要の変動を受けやすい側面があります。

財務面では、事業拡大に向けた開発投資が不可欠な一方で、不動産市場の停滞や金利上昇による資金調達コストの増加が懸念されます。さらに、食品衛生法や個人情報保護法、旅館業法などの法的規制への遵守が、企業の社会的信用を維持するための重要な課題となっています。

競合

同社は寮事業において、学生寮や社員寮の管理運営において強固な基盤を有しており、独自の運営ノウハウを蓄積しています。特に、大手企業や学校との長期的な関係構築を通じて、安定した需要を確保する構造を構築しています。

ホテル事業においては、独自のブランドや会員プログラム、スマートチェックインシステムの導入など、利便性と生産性の向上を図っています。これらの取り組みにより、競合他社との差別化を図りつつ、顧客満足度の向上と運営効率の改善を両立する体制を整えています。

バリュエーション

2026年8月19日時点の市場データにおいて、同社の株価は3,268円となっています。この時点での時価総額は約2980.3億円であり、PERは15.95倍、PBRは2.03倍と算出されています。

同社の配当利回りは、2026年8月19日時点で1.40%となっています。これらの指標は、同社が成長投資と安定的な収益確保のバランスをとりながら、中長期的な企業価値の向上を目指している現状を反映しています。