事業モデル

同社は、映画興行、ビル賃貸、および付帯事業を含むシネマ・アミューズメント事業と、不動産賃貸を含む不動産事業の二つの柱で構成される事業を展開しています。シネマ事業では、あべのルシアスやあべのキューズモールといった周辺施設と連携したタイアップイベントを実施し、集客の最大化を図っています。

不動産事業においては、あべのルシアスやきんえいアポロビル等の賃貸・運営管理を行い、安定的な収益基盤を構築しています。また、あべのルシアス内での「あべのアポロシネマ」用フロアの賃借など、グループ内での連携も図られています。

KPI

シネマ・アミューズメント事業では、当事業年度において1,712,078千円の収入を計上し、224,729千円の営業利益を確保しています。不動産事業においては、2,059,238千円の収入と446,050千円の営業利益を計上しており、安定した収益構造を示しています。

不動産賃貸の稼働率は、あべのルシアスで97.87%、あべのルシアスを含む全体で95.75%と高い水準を維持しています。また、当期純利益は前年同期比で29.6%増の200,279千円となり、収益性の向上に寄与しています。

成長ドライバー

シネマ事業においては、あべの・天王寺エリア唯一の映画館としての優位性を活かし、周辺の大型商業施設との連携による相乗効果の創出を推進しています。また、チケット予約システムや会員制度の積極的なアピールを通じて、顧客の利便性向上とリピート率の向上を図っています。

不動産事業においては、設備更新やリニューアル、省エネルギー化への対応を通じてビルの価値向上を図り、賃貸収入の安定化を目指しています。これらの取り組みにより、収益の不確実性が高い映画興行を、安定した不動産賃貸事業で補完する構造を強化しています。

リスク

映画興行の成績は作品による差異が大きく、ヒット作の不在や競合エリアへの新規出店による顧客流出がリスク要因となります。これに対し、大手配給会社との連携や、戦略的な上映スケジュール編成、プロモーションの強化によってリスクの低減に努めています。

また、地震や津波といった大規模災害による施設への被害や、感染症の拡大による休館、さらには情報漏洩や食品衛生上の問題もリスクとして認識しています。これらに対し、耐震補強工事の完了や、衛生管理体制の整備、情報管理ルールの徹底など、多角的な対策を講じています。

競合

同社は、あべの・天王寺エリアにおいて唯一の映画館としての地位を確立しており、周辺の大型商業施設との連携による独自の集客力を有しています。この地域特性を活かした連携は、他エリアの映画館とは異なる強みとなっています。

不動産事業においては、周辺施設との共存共栄を目指したテナント構成の追求や、競合施設との差別化を図るための広告・宣伝の強化を行っています。これらの戦略により、競合環境下においても安定した賃貸需要の確保と、独自の集客力の維持を目指しています。

バリュエーション

2026年8月19日時点の市場データにおいて、同社の株価は4,140円となっています。この時点での時価総額は約116.5億円(11,653,697,536円)と算出されています。

同社のPERは58.14倍、PBRは6.14倍となっており、配当利回りは0.24%です。これらの数値は、2026年8月19日時点の市場データに基づいた評価となります。