事業モデル

同社は、人事給与・会計ソリューション「ZeeM」を中心としたソリューションサービス、システム受託開発、システム運用・サービス、サポートサービスの4事業を展開しています。特にソリューションサービス事業は、ストックビジネスへの移行を進めることで、安定的な収益基盤の構築を目指しています。

受託開発事業では、大手企業向けにシステム開発を提供し、プロジェクト管理の徹底により品質と採算性の維持を図っています。システム運用・サービス事業は、主要な取引先との安定した関係を基盤に、運用・保守の提供を主軸としています。

KPI

同社は、成長の柱であるソリューションサービス事業の売上高を、DX推進の成果を測る重要な指標として位置づけています。また、DX推進の進捗を測るための先行指標として、デジタル研修の受講率や高度ITスキル保有者数の推移をモニタリングしています。

これらの指標を通じて、投資対効果の可視化と施策の継続的な改善に取り組んでいます。特に、DX推進に向けた組織能力の向上と、デジタル技術を活用した事業モデルの変革を、これらのKPIを通じて定量的に把握する体制を整えています。

成長ドライバー

成長の主要な原動力は、ソリューションサービス事業におけるストックビジネスの拡充と、同事業の収益基盤の安定的な拡大にあります。特に「ZeeM」シリーズの利用料モデルが堅調に推移しており、同事業が全体の成長を牽引する構造となっています。

また、2026年4月に新設された「DX本部」によるAIの活用や、社内および顧客へのDX提供価値の最大化も重要な成長戦略です。さらに、クロスセル志向への営業組織の転換や、パートナー企業との共創による提案活動の強化も、今後の成長に向けた重要な施策として位置づけられています。

リスク

ソリューションサービス事業においては、商談や導入期間の長期化に伴う、受注実績の計上時期の変動や、受注の成否による計画との乖離がリスクとして挙げられています。これに対し、ストック売上比率を高めることで、収益の平準化を図る取り組みを行っています。

受託開発事業では、仕様変更等による工数増加による高原価化のリスクに対し、PMOによる管理体制の強化で対応しています。また、システム運用・サービス事業では、特定顧客への依存度が高いことから、取引先の多角化や業務の高度化によるリスク分散を進めています。さらに、ITエンジニアの採用競争の激化や、人財の流出による事業拡大への支障も重要なリスクとして認識されています。

競合

同社は、ITサービス市場において、特にHR分野のIT投資やDX需要の拡大を背景とした競争環境の中に位置しています。ソリューションサービス事業では、競合他社との差別化に向け、パートナー企業との共創やクロスセルの推進を通じて、グループの総合力を活かした提案活動を強化しています。

また、受託開発事業においては、高度な技術要件への対応や、モダナイゼーション、クラウド移行支援といった高付加価値領域へのシフトを進めています。これらの取り組みを通じて、単なる受託から、より高度な技術力や専門性を必要とする領域での優位性を確保することを目指しています。

バリュエーション

2026年8月19日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,304円、時価総額は約104.0億円となっています。この時点でのPERは12.44倍、PBRは1.36倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは4.38%となっています。これらの指標は、同社が推進するストックビジネスへの移行や、DX推進に向けた投資と、現在の市場評価を反映するものです。