事業モデル

同社は会計事務所事業、地方公共団体事業、および印刷事業の3つの柱で構成される事業を展開しています。会計事務所事業では、1万1,600名の会員と連携し、経営戦略に資する高度な機能を持つ「FXクラウドシリーズ」などのシステムを提供しています。

地方公共団体事業では、自治体向けの情報処理やシステム提供を行い、2024年9月30日時点で68団体のシステム移行を完了するなど、公共インフラを支える基盤を構築しています。また、印刷事業では、情報処理に不可欠な帳票の製造・販売を行い、多角的な事業展開を行っています。

KPI

会計事務所事業における「FXシリーズ」の利用企業数は、2024年9月末時点で32万7,000社に達しています。このうち、クラウド版の利用割合は約44%となっており、今後5年間でクラウドへの移行を推進する計画です。

また、同システムを利用する企業の黒字決算割合は57.0%に達しており、国税庁発表の全法人の黒字申告割合36.5%を大きく上回る実績を誇っています。さらに、経営管理機能を活用している企業の黒字割合は60%を超えており、サービスの有用性が示されています。

成長ドライバー

成長の源泉は、既存の強固な顧客基盤を基盤としたデジタル化の推進と、AI技術の積極的な活用にあります。特に会計事務所事業では、2024年11月より提供を開始した「月次決算速報サービス」が、わずか10ヶ月で1万6,000社を超えるなど、高い需要を獲得しています。

また、地方公共団体におけるシステム標準化への対応や、クラウドへの移行加速による開発リソースの集中も成長を支える要因です。さらに、生成AIの活用や高度なシステム開発体制の強化を通じて、付加価値の高いサービス提供を目指しています。

リスク

事業環境の変化として、会計事務所における後継者不足や、地方公共団体における法制度改正に伴うシステム改修の負担が挙げられます。また、サイバー攻撃の増加に伴うセキュリティ対策の強化や、データセンター運営におけるエネルギー価格の高騰が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ors_risk_factors": “さらに、印刷事業における原油価格高騰による原材料調達コストの変動や、退職給付債務の基礎率変更による財務への影響もリスク要因として特定されています。これらのリスクに対し、同社は設備投資や社内体制の強化、省エネルギー対策などを通じて対応を図っています。”

競合

同社は、会計事務所や地方公共団体といった特定の公共・専門領域において、非常に強固なネットワークと信頼を獲得しています。特に、会員組織との密接な連携による「黒字決算と適正申告」の支援体制は、競合他社に対する大きな優位性となっています。

また、独自の「記帳適時性証明書」の提供など、信頼性を担保する独自の付加価値を提供することで、顧客との長期的な関係を構築しています。これらの取り組みにより、特定のニッチな市場において高い地位を確立しています。

バリュエーション

2026年8月19日時点の市場データにおいて、同社の株価は4,010円、時価総額は約1984.3億円となっています。この時点でのPERは14.81倍、PBRは1.84倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは2.76%となっています。これらの指標は、同社の安定した事業基盤と成長性を反映した評価となっています。