事業モデル
同社はシステム開発事業とソリューション事業の二本柱で構成される事業構造を有しています。システム開発事業では、金融、産業、社会基盤、ITインフラの各分野において、高度な技術力と業務知識を活かしたシステムコンサルティングや開発を提供しています。
ソリューション事業では、汎用性の高いものから業務特化型まで、システムを活用したサービスの提供やプロダクト販売を展開しています。特に近年は、生成AIを活用した「BizInsight」などの独自プラットフォームの開発を通じ、より付加価値の高い提供体制を構築しています。
KPI
2026年3月期の業績は、売上高が前連結会計年度比9.3%増の117,813百万円に達し、堅調な推移を見せています。このうち、DXやAIを含む「DAS事業」は、前連結会計年度比15.8%増の57,578百万円を計上しており、成長の柱として機能しています。
収益性指標においても、営業利益は前連結会計年度比13.2%増の19,073百万円、EBITDAマージンは18.3%を記録しました。ROEは18.4%に達しており、M&Aや人的資本への投資を吸収しながら、効率的な経営基盤の構築と収益力の向上を両立しています。
成長ドライバー
成長の主要な原動力は、DXおよびAI分野への戦略的な投資と、それに関連する技術・ノウハウの蓄積です。特に、製造業における生産計画の自動化や、公共分野における次世代DXへの対応など、新技術を実用的なソリューションへ昇華させる取り組みが加速しています。
また、ソリューション事業を第2の収益の柱と位置づけ、生成AIを活用したプロダクトの拡充や、高度なコンサルティング領域へのシフトを進めています。これらの取り組みにより、単なるシステム構築に留まらない、顧客の経営課題に直結する高度な価値提供を目指しています。
リスク
事業運営における主要なリスクとして、DXやAI分野への対応の遅れによる受注機会の逸失が挙げられています。これに対し、専門の組織を配置し、技術の蓄積や優秀な人材の確保・育成、AIガバナンスに則った責任ある技術提供を進めることで対応しています。
また、高度な情報サービスを扱う特性上、情報セキュリティや知的財産権の侵害による社会的信用の失墜も重要なリスクと認識しています。これに対し、専門の委員会による指導や教育、全社的なセキュリティ対策の徹底、および災害や感染症に対する事業継続計画の整備を継続的に実施しています。
競合
同社は、金融、製造、公共といった多岐にわたる業界において、長年の取引を通じて蓄積した「顧客業務プロセスの知見」を強みとしています。この知見を基盤とすることで、競合他社と比較しても高い利益率と強固な顧客基盤を維持しているとみられます。
競争環境においては、AIやDXといった新技術の急速な変化が求められる中、独自のアルゴリズムを用いたシステム化や、生成AIプラットフォームの提供を通じて差別化を図っています。高度な技術と現場の知見を融合させることで、より付加価値の高いポジションを確立しようとしています。
バリュエーション
2026年8月19日時点の市場データにおいて、同社の株価は2,809円となっています。この時点での時価総額は約2147.2億円であり、市場における評価を反映しています。
同社のPERは16.61倍、PBRは3.14倍となっており、成長期待と資産価値のバランスを反映した水準です。また、配当利回りは3.42%となっており、安定した収益基盤を背景とした株主還元も行われています。
