事業モデル
同社は、コンクリートの穿孔・切断を行う切削機具の製造・販売と、それらを用いた特殊工事の請負を主軸としています。切削機具事業では、コアドリルやワイヤーソーといった主力製品の提供に加え、ダイヤモンド切削消耗品の販売を通じて安定した収益基盤を構築しています。
また、特殊工事事業では、耐震・免震工法に伴う構造物の切断解体など、高度な技術を要する工事を提供しています。さらに、建設資材や工場設備関連の製品販売、さらには建設・生活関連品の取り扱いなど、多角的な事業展開を行っています。
KPI
当連結会計年度の売上高は98億90百万円となり、前連結会計年度と比較して4.0%の減収となりました。一方で、営業利益は8百万円の損失を計上したものの、経常利益は92百万円と前年度比で128.2%の増加を記録しています。
セグメント別では、切削機具事業が36億41百万円の売上に対し2億15百万円の営業利益を確保しています。特殊工事事業は売上高が15億51百万円、建設・生活関連品事業は37億46百万円の売上を計上しており、各事業での原価低減努力が利益に寄与しています。
成長ドライバー
インフラの老朽化が進む中、コンクリートの穴あけ・切断工事に向けた切削機具の需要は今後も継続すると見込まれています。同社は、既存市場における競争力の強化に向け、主力製品の計画的なリニューアルや新製品の投入を推進しています。
また、特殊工事事業においては、ゼネコン等の元請先に対する提案営業の強化や、工事領域の一括受注への挑戦を掲げています。さらに、M&Aの実施や施工管理技士の資格取得推進、工事事務のIT化・集約化を通じて、受注能力の強化と受注量の確保を目指しています。
リスク
建設業界特有の課題として、人手不足による人件費の高騰や、工事の進捗遅延が経営成績に影響を及ぼすリスクがあります。また、工事現場における安全管理の不備による事故や、それに伴う損害保険の免責範囲の超過がリスク要因として挙げられています。
製造・販売面では、中国における部品調達の遅れや、政治的変動、法令の規制による影響が懸念されます。これに対し、同社は調達先の分散や、日本国内および他国への生産拠点の切り替えによって、リスクを最小限に抑える体制を構築しています。
競合
同社は、切削機具の製造・販売およびそれに関連する特殊工事の提供において、独自の技術力と提案力を強みとしています。特に、高度な技術を要する特殊工事においては、施工管理体制の強化や提案営業の推進により、競合に対する優位性の確保を図っています。
一方で、建設資材等の販売分野においては、EC系企業の台頭などにより、非常に厳しい競争環境にさらされています。このため、同社は特定のニッチな技術領域や、高度な施工管理を必要とする工事領域へのリソース集中により、競争力の維持を図る方針です。
バリュエーション
2026年8月19日時点の株価は1,260円であり、同日の時価総額は約22.3億円となっています。この時点での株価指標として、PBRは0.29倍と低水準に推移しています。
また、同日のデータに基づく配当利回りは2.14%となっています。これらの数値は、同社の事業基盤や資産背景を反映した現在の市場評価を示しています。
