CCNグループ
Performance
株価チャート
業績・財務
業績・財務
| 売上高 | 51億円 |
| 営業利益 | 3億円 |
| 純利益 | 2億円 |
| 営業利益率 | 5.3% |
| ROE | 28.9% |
| ROA | 8.7% |
| 自己資本比率 | 30.2% |
| 総資産 | 20億円 |
| 純資産 | 6億円 |
業績推移
売上・利益の推移
ROE・ROA の推移
詳細指標
詳細指標
| ROIC | — |
| ROE | — |
| ROA | — |
| FCFマージン | — |
| 粗利益率 | — |
| 営業利益率 | — |
| 営業CFマージン | — |
| 配当性向 | — |
| 配当成長率(3年) | — |
| Net Debt/EBITDA | — |
| 実効税率 | — |
| 自社株買い傾向 | — |
バランスシート
バランスシート
| ネットキャッシュ | -4,919万円 |
| NC比率 | -3.2% |
| 流動資産 | 16億円 |
| 有価証券 | — |
| 現金 | 11億円 |
| 負債総額 | 11億円 |
| 時価総額(BS時点) | 15億円 |
企業レポート分析
ビジネスモデル
株式会社CCNグループは2000年設立のITシステム開発・インテグレーション企業であり、2017年に持株会社体制に移行後、2020年4月にグループ4社(シーシー・ネットワーク、アイアイ・ネットワーク、ビービー・ネットワーク、アストジェイ)を吸収合併し現体制となった。主要事業はSAPを中心としたERPパッケージ導入支援で、大手SIerのプロジェクトに多数参画しており、創業以来長期的パートナーシップを築く顧客も多数存在する。収益モデルの柱は顧客企業へのSE常駐型プロジェクト参画(準委任・請負契約)と、導入後のシステム保守・運用管理サービスであり、IT人材の技術力を主なバリュードライバーとするプロフェッショナルサービス型ビジネスモデルである。 東京(本社:千代田区)と大阪に拠点を持ち、従業員151名(2025年4月時点)、資本金4,500万円の中堅IT企業として、2024年2月に東京証券取引所TOKYO PRO Marketに上場した。2025年以降は積極的なM&Aを通じた事業規模拡大戦略に転換し、2025年11月にエスティード・ジャパンからIT人材派遣サービス事業を取得、2026年2月には経営コンサルティング会社アバージェンス(売上高4.18億円)を株式取得(完全子会社化)するなど、サービスライン多角化と収益源拡大を図っている。
主要KPI
最重要KPIは売上高規模と営業利益率であり、2024年3月期は売上高51.2億円・営業利益率5.3%という比較的良好な水準を達成したが、2025年3月期は売上高44.2億円(前期比▲13.1%)、営業利益率2.3%(前期5.3%から大幅悪化)と収益性が大きく低下した。2026年3月期通期予想では売上高48.5億円(前期比+9.6%)、営業利益2.1億円(同+108.6%)と大幅回復を見込んでいるが、上半期(2025年4月〜9月)実績は売上高21.6億円・営業利益7百万円にとどまり、達成に向けた下半期への偏重が課題となっている。財務健全性の指標としては自己資本比率34.7%(2026年3月期中間)、純資産600百万円と安定しており、1株当たり純資産678.91円が株主価値の基盤となっている。 配当については2024年3月期が無配(業績悪化のため)、2025年3月期に1株当たり20円(配当性向30.4%)を実施し、2026年3月期の配当は現時点未定である。人的資本指標としては1人当たり売上高が約2,900万円水準(44.2億円÷151名)であり、IT人材の稼働率・単価が直接的な業績ドライバーとなる。
成長ドライバー
第一の成長ドライバーはSAP S/4HANAへの移行需要である。2027年(延長サポート2030年)をめどにSAP ERP(ECC6.0)のサポート終了が迫る中、国内の大企業・中堅企業を中心にSAP S/4HANA移行プロジェクトが急増しており、CCNグループが専門特化するSAPパートナー領域での受注拡大が見込まれる。 第二の成長ドライバーはDX(デジタルトランスフォーメーション)・データ活用需要の拡大で、BigData解析・BIシステム構築・クラウドインフラ構築などの分野において、顧客のデータドリブン経営への移行を支援する提案力が求められている。第三の成長ドライバーはM&Aを通じた事業規模・サービスライン拡大戦略であり、2025年〜2026年に連続的なM&Aを実施しており、IT人材派遣(エスティード・ジャパン事業取得)とコンサルティング(アバージェンス子会社化)の取り込みにより収益源を多様化している。 第四に、AIやビッグデータマネジメントなどの新分野への積極展開を標榜しており、既存顧客基盤への付加価値サービス提供によるクロスセル機会が創出される。TOKYO PRO Market上場により知名度・信用力が向上したことも、大手顧客からの受注獲得において有利に働く可能性がある。
リスク
最大のリスクはIT人材の確保・定着困難であり、ITエンジニア不足が慢性化する日本市場において、優秀なSAP技術者・システムエンジニアの採用競争が激化している。CCNグループの規模(従業員151名)では大手ITベンダーとの待遇競争は困難であり、人材流出による稼働率低下が収益に直結する構造的リスクである。 第二のリスクは顧客集中・プロジェクト依存リスクで、プロジェクト型受注ビジネスの性質上、大規模案件の受注・終了が業績に大きな影響を与えやすく、2025年3月期の売上高13%減・営業利益63%減という急激な業績悪化がその脆弱性を示した。第三のリスクはSAPエコシステムへの依存度の高さで、SAPの製品戦略変更・ライセンス体系変更・競合ERPへのシェア移行が発生した場合、主力事業への打撃となる。 第四は2026年2月に借入を伴うM&Aを実施していることから、財務レバレッジの上昇リスクが存在する(資金の借入に関するお知らせ、2026年2月)。第五に、TOKYO PRO Marketは上場基準が一般市場に比べ緩やかであることから、流動性(売買高)が低く株式の換金性・認知度に制約がある点も投資家視点でのリスクである。
競合
CCNグループが位置するSAPシステム導入・ITシステムインテグレーション市場は、NTTデータ、富士通、SCSK、日本IBM、アクセンチュアなどの大手SIerが市場上位を占める一方、中小・特化型SIerが多数存在するセグメントである。CCNグループの競合優位性は、創業以来の「SAP専門知識の蓄積」と「長期的顧客パートナーシップ」にあり、大手SIerから中堅・中小企業向けSAP案件のサブコントラクターとして安定した役割を担っている。 ただし、売上高44〜51億円規模の中堅SIerとしては人材・ブランド・資本力において大手との格差は大きく、競合優位性は特定の技術特化領域に限定される。BI・データ分析領域では、Tableau・Power BIなどのセルフサービスBI普及により、専業コンサル(Tableau Partner等)との競合も存在する。 新たに子会社化したアバージェンスは経営コンサルティング分野での差別化要素となり得るが、同分野はアクセンチュア・マッキンゼー等の大手コンサルとの間接的競合にも晒される。TOKYO PRO Market上場という希少性と、M&Aによる事業ドメイン拡張により、中長期的には「IT×経営コンサルティング」の融合型サービスプロバイダーとしての独自ポジションを目指していると推察される。
バリュエーション
CCNグループ(131A)のバリュエーションはTOKYO PRO Market上場のため市場流動性が低く、株価形成は限定的である。株価は直近約1,737円(時価総額約15.7億円:報道データより)で推移している。2025年3月期の実績PERはEPS65.72円を基に算出すると約26.4倍となり、中小型ITセクターの一般水準(15〜25倍)と比較するとやや割高感がある。 PBRは1株当たり純資産697.81円(2025年3月期末)を基に約2.5倍で、純資産水準に対するプレミアム評価となっている。EV/EBITDA指標で見ると、営業利益100百万円の2025年3月期は収益力が低く、2026年3月期通期計画の営業利益210百万円が達成された場合でも時価総額15.7億円は相対的に低水準である。成長投資(M&A)を積極化しており、子会社化したアバージェンスの売上高4.18億円・営業利益0.35億円が連結後の業績に寄与することで、2026年3月期以降の連結業績改善が期待される。 ただし、TOKYO PRO Marketの流動性の低さ、連続的な業績下振れの実績(業績予想の修正経験あり)、借入を伴うM&A戦略のリスクを勘案すると、現状のバリュエーションには相応の不確実性プレミアムが内包されており、通期計画達成の可否が株価の方向性を左右する局面と評価できる。