ベステラ
Performance
株価チャート
業績・財務
業績・財務
| 売上高 | 111億円 |
| 営業利益 | 7億円 |
| 純利益 | 7億円 |
| 営業利益率 | 6.7% |
| ROE | 13.6% |
| ROA | 8.8% |
| 自己資本比率 | 64.8% |
| 総資産 | 83億円 |
| 純資産 | 54億円 |
業績推移
売上・利益の推移
ROE・ROA の推移
詳細指標
詳細指標
| ROIC | — |
| ROE | 12.05% |
| ROA | 6.14% |
| FCFマージン | — |
| 粗利益率 | 19.38% |
| 営業利益率 | 10.59% |
| 営業CFマージン | — |
| 配当性向 | 36.88% |
| 配当成長率(3年) | — |
| Net Debt/EBITDA | 15.99 |
| 実効税率 | — |
| 自社株買い傾向 | — |
バランスシート
バランスシート
| ネットキャッシュ | 7億円 |
| NC比率 | 7.4% |
| 流動資産 | 57億円 |
| 有価証券 | 22億円 |
| 現金 | 14億円 |
| 負債総額 | 29億円 |
| 時価総額(BS時点) | 99億円 |
企業レポート分析
ビジネスモデル
ベステラ株式会社は、製鉄・電力・ガス・石油等あらゆる産業分野のプラント解体・メンテナンス工事に特化したエンジニアリング会社である。事業の約97%を占める「解体・メンテナンス事業」では、工法の提案・設計・施工計画・外注・資機材手配・施工管理・安全管理・原価管理・行政対応等のエンジニアリング全般を一貫して提供する。施工自体は専門の外注先に委託するアセットライトなビジネスモデルを採用しており、自社は工法設計・エンジニアリング・プロジェクトマネジメントに集中する。 プラント解体工事では解体過程で生じるスクラップ等の有価物(鉄・ステンレス・銅等)を回収・売却しており、この有価物売却益も完成工事高に含まれることが損益構造上の重要な特徴である。主要顧客は日鉄テックスエンジ(売上高の19.2%)やJFEプラントエンジ(11.0%)をはじめとする大手製鉄・エネルギー系エンジニアリング会社であり、大手ゼネコンを元請けとする1〜2次下請けのポジションが多い。残り約3%は人材サービス事業(派遣)・3Dスキャン・モデリング・設計事業等で構成されており、プラント解体トータルマネジメントの強化を目的として展開している。 会計年度は2月〜翌1月期であり、2026年1月期連結売上高は過去最高の111.4億円を記録した。
主要KPI
ベステラが経営上の重要指標として掲げるのは、売上高・営業利益・EPS(1株当たり当期純利益)の3指標であり、最新の2026年1月期(中期経営計画最終年度)実績はそれぞれ売上高111.4億円・営業利益7.41億円・EPS81.35円であった。2027年1月期の計画値は売上高130億円・営業利益10億円・EPS79円で、「Leading the Future 中期経営計画2030」では最終年度(2030年度)に売上高300億円・ROE20%以上を目標とする。粗利率(セグメント利益率)は解体・メンテナンス事業で20.0%(2026年1月期)と高水準であり、利益率向上のための選択受注・積算体制整備が奏功している。 受注残高は2026年1月期末時点で85.1億円(前年同期比+18.3%)と潤沢であり、翌期以降の売上見通しを裏付ける重要KPIとなっている。営業利益率は2026年1月期に6.65%(前期3.43%)へV字回復し、2027年1月期は7.69%を目標とする。ROEは2026年1月期実績13.57%(予想12.97%)で、中期目標のROE20%以上に向けた資本効率改善が課題として残る。 財務面では有利子負債比率が前期の77.4%から当期10.6%へ劇的に低下しており、政策保有株式売却による約14億円の資金調達と短期借入金30億円の返済が奏功した。配当は2026年1月期に大幅増配(1株当たり20円→40円)を実施、2027年1月期も40円配当を予定し、配当性向40%目安・DOE3.5%以上の累進配当方針を掲げる。
成長ドライバー
ベステラの成長を牽引する最大のドライバーは、国内プラント解体市場の構造的かつ長期的な需要拡大にある。高度経済成長期(1960〜80年代)に建設された製鉄所・発電所・石油精製設備等の大型プラントが一斉に老朽化・経済的陳腐化の時期を迎えており、余剰設備の解体需要が継続的に増加している。2025年に政府が示した「GX2040ビジョン」では2040年度の電源構成として非化石電源(再エネ+原子力)を約60〜70%とする方向性が示されており、エネルギー設備の大規模刷新が促進されることで解体案件のさらなる増加が見込まれる。 第二の成長ドライバーは独自の特許工法による参入障壁の構築と受注単価向上である。「リンゴ皮むき工法」(球形貯槽を渦巻状に切断する特許工法)や「風車の転倒工法」(鋼構造物を制御倒壊させる特許工法)は高所作業者の削減・工期短縮・コスト削減・CO2排出量最大10分の1削減を実現しており、複数の独自特許が競合優位の源泉となっている。第三のドライバーは積算体制整備による選択受注の精度向上である。 利益率の低い工事を受注しない方針を徹底した結果、2026年1月期の売上総利益率が大幅改善し、営業利益は前期比+98.3%の過去最高を更新した。第四のドライバーとして、全国展開加速(大阪・四日市等のプラント集積地への拠点拡充)、AI・DX技術を活用した工事計画の高度化、静脈産業(リサイクル業者等)との業務提携による解体廃材の再資源化ビジネス拡大、海外進出・M&A等の非連続成長投資も「Leading the Future 中期経営計画2030」の重点課題として位置付けられている。
リスク
ベステラの主要リスクとして有価証券報告書では複数の事業等のリスクが開示されている。第一に労働災害リスクが最重要リスクとして挙げられる。プラント解体工事は本質的に危険を伴う業種であり、2026年4月7日には神奈川県川崎市川崎区の施工現場で約400tのアンローダークレーンのおもり等が落下する重大事故が発生し5名が被災した。この事故により株価は翌営業日に大幅反落しており、安全管理体制の瑕疵が直接的な事業・財務・レピュテーションリスクとなることが示された。 第二に工期及び工事原価に係るリスクが挙げられる。プラント解体工事は見積段階での不確実性が高く、有害物(アスベスト・PCB・ダイオキシン等)の予期せぬ発見や地盤・構造の想定外状況により工事原価が膨張するリスクがある。2023年1月期には大型工事の原価上振れ等により赤字転落(営業損失2.16億円)に陥った経緯があり、工事原価総額の見積りの合理性は監査上の主要検討事項(KAM)にも選定されている。第三は経済情勢等の急激な変化によるリスクであり、主要顧客である製鉄・電力・石油化学業界の設備投資動向に業績が大きく左右される。 第四は特定業界への依存リスクで、日鉄テックスエンジ(19.2%)・JFEプラントエンジ(11.0%)という2社で売上高の約30%を占める顧客集中リスクが存在する。第五に法的規制リスクとして、石綿障害予防規則・ダイオキシン類対策特別措置法・PCB廃棄物関連法令等の環境規制強化が工事コストの増加要因となる。第六は労務費上昇・資材価格高騰・慢性的人材不足という構造的なコスト圧力リスクがある。
競合
プラント解体業界は専門性が高く、参入障壁の高い細分化市場である。ベステラはプラント解体及びメンテナンスに特化したオンリーワン的ポジションを確立しており、自社では「プラント解体分野のリーディングカンパニー」と位置付けている。競合には宮地エンジニアリンググループ、サノヤスHD傘下の会社、大手ゼネコン(清水建設・大林組等)の解体部門等が挙げられるが、プラント解体専業かつ独自の特許工法を多数保有するという点でベステラの差別化ポジションは強固である。 特に「リンゴ皮むき工法」(球形貯槽)・「風車の転倒工法」(煙突・タワー等)・溶断ロボット(りんご☆スター)等の特許技術は工期短縮・コスト削減・安全性向上・CO2削減を同時に実現するもので、顧客側の競争力強化にも直結するため、受注継続性・単価交渉力の向上に寄与している。さらにアスベスト・PCB・ダイオキシン等の有害物除去工事における豊富なノウハウと経験は、規制対応能力として競合他社との差別化要因となっている。BIM(建築情報モデリング)対応の3D−CADを活用した3D計測サービスにより事前調査精度を高め、安全性向上と見積精度改善を実現している点も競争力の源泉だ。 市場全体として見ると、プラント解体市場は一社の参入で供給が充足する規模ではなく、旺盛な需要を背景に同業他社との受注競争は相対的に緩やかであり、案件の選択受注(高収益案件への集中)が可能な環境にある。
バリュエーション
2026年4月17日時点のベステラの時価総額は約98.6億円で、株価1,061円、PER(予想)13.43倍、PBR1.74倍、配当利回り予想3.77%(1株当たり40円)となっている。ROE予想12.97%、ROA予想8.4%で、財務健全性の観点からは有利子負債比率が前期末77.4%から当期末10.6%へ激減し、自己資本比率64.8%と良好なバランスシートを誇る。2027年1月期予想EPS79円に対して現在株価1,061円はPER13.4倍であり、建設・工事業種の市場平均PER(15〜20倍)と比較して相対的に割安感がある。 ただし2026年4月の重大事故発生による株価下押し圧力と業績不透明感が割引要因となっている。売上高は過去最高の111.4億円(2026年1月期)を達成しているものの、中期経営計画の2026年1月期目標(売上高130億円、営業利益12億円)に対しては売上高・営業利益ともに未達であり、計画達成能力への疑念がバリュエーションの抑制要因となっている。「Leading the Future 中期経営計画2030」では売上高300億円・ROE20%以上を掲げており、現在の時価総額98.6億円に対してPSR0.88倍(2026年1月期売上高111.4億円比)は成長期待が限定的に織り込まれた水準と言える。 累進配当方針(配当性向40%目安・DOE3.5%以上)と約30億円の借入金完済による財務余力の拡大は、株主還元強化やM&A・海外展開への成長投資余力として中長期的なバリュエーション向上材料となり得る。
企業情報
Besterra Co., Ltd. provides demolition works in Japan. It executes demolition works for large-size plants, including oil refining, petrochemical, ironmaking, steelmaking, and gas sectors, as well as ancillary and small-scale facilities containing hazardous or toxic materials; and provides design and consulting services for worker dispatch, employment placement, and 3D measurement businesses. The company was founded in 1947 and is headquartered in Koto, Japan.
| ウェブサイト | https://www.besterra.co.jp |
| 従業員数 | 58人 |
| 住所 | 3-2-6 Hirano, Koto, 135-0023, Japan |
| 電話番号 | 81 3 3630 5555 |
| 取引所 | JPX |
| 国 | Japan |