岐阜造園
Performance
株価チャート
業績・財務
業績・財務
| 売上高 | 63億円 |
| 営業利益 | 5億円 |
| 純利益 | 4億円 |
| 営業利益率 | 8.6% |
| ROE | 9.3% |
| ROA | 6.7% |
| 自己資本比率 | 71.7% |
| 総資産 | 58億円 |
| 純資産 | 41億円 |
業績推移
売上・利益の推移
ROE・ROA の推移
詳細指標
詳細指標
| ROIC | — |
| ROE | — |
| ROA | — |
| FCFマージン | — |
| 粗利益率 | — |
| 営業利益率 | — |
| 営業CFマージン | — |
| 配当性向 | — |
| 配当成長率(3年) | — |
| Net Debt/EBITDA | — |
| 実効税率 | — |
| 自社株買い傾向 | — |
バランスシート
バランスシート
| ネットキャッシュ | 14億円 |
| NC比率 | 22.1% |
| 流動資産 | 38億円 |
| 有価証券 | — |
| 現金 | 27億円 |
| 負債総額 | 14億円 |
| 時価総額(BS時点) | 61億円 |
企業レポート分析
ビジネスモデル
株式会社岐阜造園(1438)は、1927年創業の造園緑化事業を主軸とする老舗企業であり、「街や暮らしに潤いを与える緑空間の創造」をコンセプトに掲げている。事業は「ガーデンエクステリア」と「ランドスケープ」の2区分からなる単一セグメントで構成されており、設計・施工・メンテナンスの一貫したサービスを提供している。ガーデンエクステリア部門では、積水ハウスや大和ハウス工業などの大手住宅メーカーとの協力関係を基盤に、富裕層向け高付加価値の戸建・集合住宅の外構造園工事を主力としており、2025年9月期の売上高は33.6億円(前期比15.8%増)となった。 ランドスケープ部門では、官公庁・民間企業向けの公園・商業施設・リゾートホテルなどの緑化工事を展開しており、2025年9月期の売上高は29.1億円(前期比26.8%増)と急成長している。具体的には、富士山麓の高級旅館、大阪・関西万博会場、ジブリパーク管理業務、全国緑化フェスティバル会場演出などの大型案件を手掛けており、高級施設向け案件の受注が増加傾向にある。また、東海地方2店舗のショールーム「パインズ」での直販チャネルや、公共公園の指定管理事業(岐阜市内6か所)による安定的なメンテナンス収入も収益構造の多様化に貢献している。 売上原価率は71.3%(2025年9月期)と比較的安定しており、営業利益率は8.58%と建設業の中では高水準を維持している。
主要KPI
岐阜造園が重視する主要KPIは売上高、売上総利益率、売上高経常利益率の3指標であり、2025年9月期の実績は売上高62.7億円(計画60億円を上回る)、売上総利益率28.7%(計画27.7%)、売上高経常利益率8.8%(計画8.4%)と全ての目標を超過達成した。2026年9月期の目標は売上高63.12億円、売上総利益率27.7%、売上高経常利益率9.1%に設定されており、成長軌道の継続を見込んでいる。EPSは2025年9月期に118.6円(前期比12.1%増)と増加トレンドを維持し、2026年9月期予想も118.67円と横ばい成長が見込まれる。 ROEは9.28%(2025年9月期)、ROAは6.66%と資本効率が改善している。受注残高については2025年9月期末でガーデンエクステリア9.7億円(前期比25.2%増)、ランドスケープ11.5億円(前期比横ばい)の合計21.3億円を確保しており、翌期の業績見通しを支えている。自己資本比率は71.7%(2025年9月期)と財務健全性が高く、有利子負債比率も6.08%と低水準である。 配当性向は30.4%(2025年9月期)で、1株当たり配当金は36円(前期比6円増配)と、近年毎期増配が続いている。
成長ドライバー
岐阜造園の主な成長ドライバーは4点に集約される。第一に、大手住宅メーカーとの協力関係強化による受注拡大であり、積水ハウス(売上比率16.7%)、積水ハウス建設中部(11.8%)、大和ハウス工業(8.8%)という3大取引先との関係が深化しており、付加価値の高い高級外構・造園工事の受注が増加している。第二に、民間ランドスケープ案件の高度化・大型化であり、高級リゾートホテル、大型商業施設、テーマパーク関連など単価の高い大型案件の受注が急増している(2026年9月期第1四半期:売上高前年同期比14.6%増、営業利益71.5%増)。 第三に、関東・関西への地理的拡大であり、東京・大阪・名古屋支店を活用した首都圏・近畿圏での高付加価値案件の開拓が売上拡大に寄与している。第四に、少子高齢化・都市環境への意識向上を背景とした造園への社会的需要の高まりであり、SDGs・環境への配慮を求める企業や自治体からの受注が増加している。加えて、「岐阜造園アカデミー」という独自の人材育成研修制度による施工品質・提案力の強化も競争優位の維持に貢献している。 2026年9月期は売上高63.12億円(前期比0.6%増)、営業利益5.65億円(同5.1%増)を見込んでいる。
リスク
岐阜造園が直面する主なリスク要因は有価証券報告書に開示されている。第一に、特定取引先への依存リスクであり、積水ハウスグループと大和ハウス工業の3社合計で売上高の約37.3%を占めており、これら大手ハウスメーカーの方針変更・受注減少が業績に直接影響しうる。第二に、材料・外注コスト変動リスクであり、造園資材(樹木・石材等)の価格上昇や建設需要の繁忙期における外注コスト高騰が利益率を圧迫する可能性がある(2025年9月期売上原価前期比779百万円増)。 第三に、人材確保・育成の困難性であり、造園技術者(1級造園施工管理技士等)の採用競争が激化しており、熟練職人の高齢化に伴う技能継承問題も深刻化している。第四に、法規制・許認可依存リスクであり、建設業法に基づく国土交通大臣許可(特定建設業)を取得しており、許可取消し等のリスクが業績に重大な影響を及ぼす可能性がある。第五に、天候・自然災害リスクであり、屋外作業主体のビジネスモデルは長雨・大雪等による工事遅延リスクを常に抱えている。 第六に、経済情勢悪化による公共・民間投資の縮小リスクも継続的なリスク要因として認識されている。
競合
造園・緑化工事業界は、大手ゼネコン・総合建設会社の下請け業者や地域密着型の中小造園会社が多数存在する分散した市場構造を持つ。岐阜造園は東証スタンダード上場企業であり、造園緑化専業の上場企業としてスタンダード市場内で希少な存在である。売上高62.7億円規模は造園専業企業としては国内有数の規模であり、高品質・高付加価値案件への特化により価格競争を回避した差別化戦略を採用している。 1927年の創業以来蓄積した造園技法・植栽ノウハウ(1級造園施工管理技士・樹木医・自然再生士等の資格保有者の組織的活用)は参入障壁となっており、同業他社が敬遠する富裕層向け高難易度案件での競争優位を確立している。積水ハウスが筆頭株主(出資比率20.46%)として名を連ねており、戦略的パートナーシップによる案件確保が構造的な競争優位となっている。地理的には岐阜本社を起点に名古屋・東京・大阪と主要都市に拠点を持ち、関東・近畿の高付加価値市場開拓を加速中である。 子会社株式会社景匠館による大阪での大型外構工事受注も競合ポジションの強化に貢献している。
バリュエーション
2026年4月24日時点の株価は1,910円(時価総額約61.97億円)であり、PER(予想)16.09倍、PBR1.44倍となっている。過去のPER推移は2017年以降8.16〜21.64倍の範囲で推移しており、現在は中央値近辺に位置する。PBR1.44倍は2024年9月期の1.94倍から低下しているものの、同社の自己資本比率71.7%・ROE予想8.92%を踏まえると適正レンジと評価できる。 配当利回りは予想2.09%(1株当たり40円配当)であり、近年毎期増配を実現していることから株主還元の継続性は高い(配当性向30.4%→予想33.7%)。2025年9月期実績EPS118.6円に対し2026年9月期予想EPS118.67円と横ばいであるが、第1四半期(2026年2月)時点で売上高前年同期比14.6%増・営業利益71.5%増と大幅な増益を達成しており、通期予想が保守的に設定されている可能性が高い。売上高が2017年9月期の38.1億円から2025年9月期62.7億円へと着実に成長しており、10年で約1.6倍となっている。 自己資本比率71.7%・有利子負債比率6.08%という堅牢な財務体質と、2025年9月期末の現金及び預金26.19億円(時価総額の約42%)という豊富なキャッシュは安全マージンとして機能している。