住石ホールディングス
Performance
株価チャート
業績・財務
業績・財務
| 売上高 | 107億円 |
| 営業利益 | 3億円 |
| 税引前利益 | 28億円 |
| 純利益 | 26億円 |
| 営業利益率 | 3.1% |
| ROE | 9.0% |
| ROA | 8.2% |
| 自己資本比率 | 90.6% |
| 総資産 | 322億円 |
| 純資産 | 292億円 |
業績推移
売上・利益の推移
ROE・ROA の推移
詳細指標
詳細指標
| ROIC | — |
| ROE | 9.23% |
| ROA | 0.67% |
| FCFマージン | 19.25% |
| 粗利益率 | 18.23% |
| 営業利益率 | 6.16% |
| 営業CFマージン | 42.72% |
| 配当性向 | 45.34% |
| 配当成長率(3年) | — |
| Net Debt/EBITDA | 0.12 |
| 実効税率 | — |
| 自社株買い傾向 | — |
バランスシート
バランスシート
| ネットキャッシュ | 121億円 |
| NC比率 | 39.0% |
| 流動資産 | 229億円 |
| 有価証券 | 43億円 |
| 現金 | 109億円 |
| 負債総額 | 30億円 |
| 時価総額(BS時点) | 311億円 |
企業レポート分析
ビジネスモデル
住石ホールディングス株式会社(証券コード1514)は、2008年10月に住友石炭鉱業株式会社(現住石マテリアルズ株式会社)の持株会社として設立された純粋持株会社である。東証スタンダード市場に上場しており、資本金25億円、麻生グループが筆頭株主として発行済株式の約50.6%を保有している。グループの中核事業は石炭ビジネスで、国内向けに海外石炭(主にオーストラリア産)を輸入・販売する住石貿易株式会社が担う。 売上高の大部分はこの石炭トレーディング事業から構成されており、2025年3月期の連結売上高は102.6億円(前期比28.8%減)だった。第二の柱は工業用人工ダイヤモンドの製造・販売を手がけるダイヤマテリアル株式会社(北海道赤平市)であり、研削・研磨用途の先端素材として製造業向けに展開している。第三は泉山興業株式会社(青森県六ヶ所村)による岩石採取・加工・販売事業で、六ヶ所村周辺の花崗岩等を素材として建設・土木向けに供給している。 さらに、最も利益貢献度が高い事業としてオーストラリアの石炭採掘会社(Wambo Coal Pty Ltdを中心とする豪州炭鉱出資)への持分法投資・配当受取がある。豪州炭鉱からの受取配当金は経常利益を大きく押し上げる構造で、2025年3月期は持分法投資損益・受取配当金として81億円超が計上されている。
主要KPI
住石ホールディングスの評価において最重要となるKPIは豪州炭鉱(Wambo Coal Pty Ltd)からの受取配当金である。2025年3月期の経常利益47.1億円のうち、持分法投資益・受取配当金の合計は81億円に達しており、石炭トレーディング事業単体の営業利益わずか0.48億円(営業利益率0.47%)と比較すると、投資先炭鉱の収益力が業績全体を左右する構造となっている。石炭トレーディングのKPIとしては石炭輸入販売量と販売単価が重要であり、2023年3月期に石炭価格高騰で売上高363億円・営業利益38億円と過去最高水準を記録した後、価格正常化に伴い2025年3月期は売上高102億円まで急減した。 自己資本比率は2025年3月期に96.5%と極めて高く、有利子負債はゼロ(前期比100%減)である。BPSは468.76円(2025年3月期末時点)で、株価741円に対するPBRは1.6倍(2026年5月現在)。配当性向は2025年3月期42.8%(1株30円配当)で、26年3月期の予想配当は20円(利回り2.7%)。 時価総額は約498億円、PER17.05倍(26年3月期予想EPS38.68円ベース)。EPS推移は石炭価格サイクルに強く連動し、2024年3月期に144.98円のピークを記録後、2025年3月期は76.76円に半減、26年3月期は38.68円予想とさらに低下が見込まれる。
成長ドライバー
住石ホールディングスの成長ドライバーとして第一に挙げられるのは、世界的な石炭需要の構造的変化への対応である。日本政府は2026年に石炭火力発電所の稼働率引き上げ方針を打ち出しており、国内での石炭需要拡大が見込まれる点は同社の石炭トレーディング事業にとってプラス材料となる。第二のドライバーはオーストラリアの出資先炭鉱(Wambo Coal Pty Ltd)の安定稼働と石炭価格の回復局面への期待である。 2026年4月15日に発表された業績・配当予想の上方修正はWambo社からの受取配当金が計画を上回ったことによるもので、炭鉱パートナーのキャッシュ創出力が同社の収益に直結することを示している。第三はダイヤマテリアル事業の成長ポテンシャルであり、工業用人工ダイヤモンドは半導体・電子デバイス製造工程での精密研削需要拡大、EV関連部品加工需要増加といった追い風を受けている。第四として財務健全性を背景としたM&Aや新規投資の可能性があり、有利子負債ゼロ・自己資本比率96.5%・現金153億円という強固なバランスシートは新たな収益源獲得の基盤となる。 脱炭素化が進む一方で電力安定供給のためのベースロード電源確保が課題となっている昨今、日本における石炭需要の底堅さも中期的なサポート要因となり得る。
リスク
住石ホールディングスが直面する最大のリスクは石炭価格の変動と脱炭素化に伴う需要減退である。石炭のスポット価格は2022年のエネルギー危機時に急騰し同社業績を押し上げたが、その後の価格正常化で2025年3月期の売上高は363億円(2023年3月期)から102億円へと約72%急減している。ESG投資の拡大により機関投資家が石炭関連銘柄を回避する傾向が強まっており、バリュエーション面でのディスカウントリスクが存在する。 第二のリスクは豪州炭鉱投資への高い依存度である。Wambo Coal Pty Ltdからの配当収入が経常利益の大半を占める構造のため、炭鉱の操業状況・安全規制・豪州の資源政策・為替(AUD/JPY)変動が業績を大きく左右する。第三は国内石炭需要の構造的縮小である。 日本の電力会社は再生可能エネルギー拡大に伴い石炭火力の比率を段階的に削減する計画を持っており、中長期的に石炭輸入販売事業の縮小が見込まれる。第四は地政学的リスクで、オーストラリア・中国間の関係悪化や国際的な石炭取引規制強化は間接的に同社の収益環境に影響する可能性がある。第五として、麻生グループが50.6%超を保有する支配株主構造のため、少数株主に対する意思決定の透明性に関するコーポレートガバナンス上のリスクがある。
競合
住石ホールディングスの競合ポジションは、石炭トレーディング・鉱業セクターにおいて特殊なニッチポジションを占める。国内の石炭輸入販売事業では、双日、伊藤忠エネクス、丸紅などの大手総合商社系のトレーダーが圧倒的なシェアを持つが、住石ホールディングスは規模こそ小さいものの住友石炭鉱業時代から続く顧客基盤と業界知見を持つ専業系として差別化している。 人工ダイヤモンド事業(ダイヤマテリアル)では、住友電気工業(スミダイヤモンド)、東名ダイヤモンド工業などが主要競合であり、ダイヤマテリアルは規模的には中小企業レベルだが北海道赤平市の拠点を活用した独自製法で特定用途向けに展開している。岩石事業(泉山興業)は青森県六ヶ所村周辺の地域密着型で競争環境は限定的である。 最も重要な収益源である豪州石炭炭鉱への出資は、Glencore・BHP等のグローバル資源メジャーとの間接的な競争関係にあるが、出資者・パートナーとしてWambo炭鉱の収益を享受する立場のため直接的な競合関係ではない。同社の強みは財務健全性(自己資本比率96.5%、無借金経営)と株主還元余力であり、規模の大きさよりも資産効率・株主価値最大化を軸とした差別化戦略を取っている。
バリュエーション
住石ホールディングスのバリュエーション評価は、業績の周期性と資産価値の観点から複眼的に行う必要がある。2026年5月11日時点の株価741円、時価総額498億円に対し、26年3月期予想EPS38.68円に基づくPERは17.05倍、実績PBRは1.6倍(BPS 464.35円)である。PBR1.6倍は純資産280億円強に対し時価総額498億円とプレミアムがついており、豪州炭鉱出資持分の将来収益力を市場が評価していることを示す。 ただし、予想PER17.05倍は石炭関連銘柄として周期性を考慮する必要があり、現在が業績縮小フェーズであることを念頭に置くべきである。IRBANKのデータによれば、株価は2024年3月期に5,570円のピークをつけた後、石炭価格正常化と業績縮小を反映して741円まで86%超下落している。一方、同社の純資産(280億円)は有利子負債ゼロ・現金153億円を含む質の高いバランスシートで支えられており、解散価値(NAV)に近い水準での取引は下値リスクを限定している。 2026年4月15日に発表された業績予想の上方修正(26年3月期経常利益27.5億円予想に対し上振れ着地見込み)はポジティブ材料で、5月15日の本決算発表がカタリストとなり得る。配当利回りは26年3月期予想20円ベースで約2.7%と市場平均並みであり、追加的な株主還元(自社株買い等)の有無が株価の鍵を握る。
企業情報
Sumiseki Holdings,Inc. imports, purchases, and sells coal in Japan. It also manufactures, purchases, and sells industrial synthetic diamonds; and collects, processes, and sells rocks. The company invests in coal companies. Sumiseki Holdings,Inc. was incorporated in 2008 and is headquartered in Tokyo, Japan.
| ウェブサイト | https://www.sumiseki.co.jp |
| 住所 | 1-7-14 Nishi-Shinbashi, Tokyo, 105-0003, Japan |
| 電話番号 | 81 3 5511 1400 |
| 取引所 | JPX |
| 国 | Japan |