エクセリ
Performance
株価チャート
業績・財務
業績・財務
| 売上高 | 22億円 |
| 営業利益 | 4,431万円 |
| 純利益 | 2,653万円 |
| 営業利益率 | 2.0% |
| ROE | 17.3% |
| ROA | 3.1% |
| 自己資本比率 | 17.9% |
| 総資産 | 9億円 |
| 純資産 | 2億円 |
業績推移
売上・利益の推移
ROE・ROA の推移
詳細指標
詳細指標
| ROIC | — |
| ROE | — |
| ROA | — |
| FCFマージン | — |
| 粗利益率 | — |
| 営業利益率 | — |
| 営業CFマージン | — |
| 配当性向 | — |
| 配当成長率(3年) | — |
| Net Debt/EBITDA | — |
| 実効税率 | — |
| 自社株買い傾向 | — |
バランスシート
バランスシート
| ネットキャッシュ | -2億円 |
| NC比率 | -59.0% |
| 流動資産 | 8億円 |
| 有価証券 | — |
| 現金 | 5億円 |
| 負債総額 | 7億円 |
| 時価総額(BS時点) | 4億円 |
企業レポート分析
ビジネスモデル
株式会社エクセリ(Exseli Co., Ltd.)は1991年設立、東京都墨田区に本社を置く業務用無線通信機器の専門商社である。主力事業は無線機・トランシーバー・インカムの販売、レンタル、リース(サブスクリプション)、中古流通・買取の4形態で構成され、IP無線機、デジタル簡易無線、衛星無線機、Bluetoothインカム、特定小電力トランシーバー、GPS位置管理システムなど約300種類以上の製品を取り扱う。 顧客は建設・物流・警備・イベント・製造業など幅広い業種の法人が中心で、創業34年間で7万社以上との取引実績を積み重ねている。収益構造は買い切り型の「販売」と、月額・期間課金型の「レンタル・リース」が混在した複合モデルであり、特に短期レンタルは1台880円(税込)/日からという価格競争力を武器に顧客獲得を行っている。 365日・深夜まで電話受付対応という顧客サービス体制を差別化要素として掲げており、アフターサービス(修理)も自社内で完結させることでワンストップ対応を実現している。2024年3月にTOKYO PRO Marketへ上場(証券コード:158A)し、担当J-AdviserとしてDUNS Number・NCAGE Codeも取得しており、官公庁・防衛関連案件への対応力も有している。
主要KPI
エクセリの主要KPIとしては、売上高の継続的成長が最も重要な指標となっており、2021年12月期1,648百万円から2025年12月期2,238百万円まで5年間で約35.8%増加している。年間成長率は安定しており、2024年比では売上高は2,153→2,238百万円(+3.9%増)と小幅ながら増収基調を維持している。利益面では営業利益率が評価の核心で、2021年の3.82%をピークに、2024年は-3.81%と赤字に転落したが、2025年は1.97%に回復しており、収益改善の局面にある。 ROEは2025年12月期に18.37%と高水準を回復しており、株主還元指標として着目に値する。自己資本比率は17.85%と低い水準にあり、有利子負債依存度が高いことを示している。PBR2.50倍という評価は事業の将来性への期待を反映しているが、時価総額383百万円と小規模であり流動性に留意が必要である。 一株配当は25円(2023年以降、株式分割前は5,000円)を維持しており、安定配当方針を示す指標として評価される。レンタル・リース契約件数(ストック収益比率)は開示されていないが、事業の安定性を測る重要KPIであると考えられる。
成長ドライバー
エクセリの成長を牽引する主要ドライバーとして、第一に拠点拡大戦略が挙げられる。2026年3月に北海道旭川市に旭川支店を新設しており、東京・大阪(関西営業)に続く第3の拠点として北海道エリアの需要開拓を進めている。第二に、業務用無線機市場のデジタル化・IP化への対応がある。 特定小電力トランシーバーからIP無線機・衛星無線機・GPS位置管理システムへと取扱製品の高付加価値化が進んでおり、製品単価の上昇と顧客の通信インフラ依存度強化が見込まれる。第三に、中古無線機の売買・買取事業であり、同社は「業界トップクラス」と自称する中古流通市場でのポジションを活かしてアセット活用型収益を拡大できる。第四に、リース(サブスク)事業の拡大を通じた月次安定収益の積み上げが見込まれ、新設部門EXSELIリースが成長の担い手となる。 第五に、DUNS Number・NCAGE Code取得という官公庁・防衛省関連案件への入札参加資格は、特殊需要を取り込む競合優位点となり得る。
リスク
エクセリが直面するリスク要因として、第一に収益構造の脆弱性がある。2024年12月期に営業赤字(-82百万円)に陥り、通期業績予想の修正を2025年に入っても実施している。自己資本比率17.85%・純資産153百万円という財務基盤は小規模企業として脆弱性を抱えており、景気悪化や売上急減時の耐性が限定的である。 第二に競合リスクとして、無線機・インカムレンタル・販売市場は他の専門商社や大手通信機器ディーラーとの競争が激しく、価格競争によるマージン圧縮が継続的なリスクとなっている。第三に技術革新リスクがある。スマートフォンのPTT(Push-to-Talk)アプリやLTEネットワークの普及により、従来型業務用無線機の需要が代替されるリスクが存在する。 第四に電波法・無線局免許に関する規制リスクがあり、取扱製品の多くが電波法・総務省の技術基準適合証明を要するため、規制変更が製品ラインナップに影響する可能性がある。第五に中小企業特有のキーパーソンリスクとして、代表取締役社長・吉田統一氏への依存度が高いこと、および従業員数・採用力の制約による事業拡大の限界が挙げられる。
競合
エクセリの競合環境は、業務用無線機の販売・レンタル・流通を手がける専門商社・ディーラーが中心となる。国内競合としては、モトローラ・アイコム・八重洲無線・アルインコなどのメーカー系ディーラーネットワーク、および「レンタルのニッケン」「アクティオ」などの汎用レンタル大手が一部競合する。 エクセリの差別化ポイントは、約300種類という豊富な取扱機種、業界最安級の価格設定(レンタル1台880円/日〜)、365日深夜まで対応のフルカスタマーサービス、そして7万社以上の法人顧客データベースによる提案営業力にある。中古無線機の流通・買取においては独自の調達ネットワークを構築しており、業界トップクラスの存在感を持つとしている。 TOKYO PRO Market上場によるブランド信頼性向上も、官公庁・大企業向け営業における競合優位として機能している。ただし、時価総額383百万円という小規模から明らかなように、大手通信商社(例:光通信グループ)と比べると資本力・規模は大きく劣っており、大規模案件の受注能力や全国展開では依然課題が残る。
バリュエーション
2025年12月期末時点でエクセリの時価総額は383百万円(株価2,227円×172,000株)、PBRは2.50倍と純資産に対してプレミアムが付与されている。売上高2,238百万円に対する時価総額倍率(PSR)は約0.17倍と極めて低く、商社・流通業の一般的なPSR水準(0.3〜1.0倍)を大きく下回っており、バリュエーション的には割安の側面もある。 PBR2.50倍という評価は事業の収益化期待(特に旭川支店などの新拠点展開・リース事業拡大)を反映している可能性があるが、ROE18.37%(2025年)は高水準であり、これに整合した評価水準とも言える。一方、自己資本比率17.85%の財務レバレッジの高さ・流動性の低さ(TOKYO PRO Marketは機関投資家・特定投資家向けのため売買が限定的)はバリュエーション上の制約要因となる。 今後の成長シナリオとしては、営業利益率を3〜5%水準(2021年実績に近い水準)に回復させた場合、EV/EBIT倍率ベースでアップサイドが見込める。ただし配当利回りは公表株価ベースで約1.1%程度(25円÷2,227円)と高くなく、インカムゲイン目的の投資家にとって魅力は限定的である。