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株価チャート
業績・財務
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詳細指標
詳細指標
| ROIC | — |
| ROE | — |
| ROA | — |
| FCFマージン | — |
| 粗利益率 | — |
| 営業利益率 | — |
| 営業CFマージン | — |
| 配当性向 | — |
| 配当成長率(3年) | — |
| Net Debt/EBITDA | — |
| 実効税率 | — |
| 自社株買い傾向 | — |
バランスシート
企業レポート分析
ビジネスモデル
株式会社創建エースは1965年設立の事業持株会社で、7回にわたる社名変更を経て、建設事業・ハウスプロデュース事業・メディカル事業の3セグメントを軸とする複合企業である。中核子会社の巧栄ビルド株式会社が住宅リフォーム・メンテナンス工事・建設工事を受注・施工する建設事業が売上の主体であり、2025年3月期の連結売上高17.85億円のうち大半を占めている。 ハウスプロデュース事業では株式会社VBLOCK販売を通じてナノバブル発生装置や簡易サウナ等の健康機器を大手ビルダーや建材店に販売しており、2024年に「アクア事業」から独立した新報告セグメントとして格上げされた。メディカル事業では、2024年に株式交換で取得した株式会社メディカルサポートを通じて美容整形クリニックの業務支援等を行っている。 その他事業(株式会社創建メガが担当)も存在するが規模は小さく、グループ全体の収益モデルは安定した単一事業ではなく、事業ポートフォリオの再構築を繰り返してきた経緯がある。しかしながら、2022〜2024年3月期において建設子会社2社(クレア建設・巧栄ビルド)が実態のない工事を装って売上を過大計上する循環取引スキームを行っていたことが2025年に発覚し、2025年9月に上場廃止となった。
主要KPI
創建エースの重要KPIとして最も注目すべきは売上高の真実性であり、2025年の特別調査委員会報告書により2022年3月期に売上高28億円のうち90.8%、2023年3月期に43億円のうち97.3%、2024年3月期に15.8億円のうち39.1%が架空計上であったことが判明し、財務数値の信頼性が根本から失われた。訂正後の実質的な売上高は2022年3月期2.6億円、2023年3月期1.1億円、2024年3月期9.6億円、2025年3月期17.85億円(訂正前)と、極めて小規模な事業規模である。営業利益率は2025年3月期でマイナス31.09%と大幅な赤字であり、2010年以降の全期間で2013年3月期を除き黒字化実績がない。 自己資本比率は2025年3月期に0.7%(純資産2,900万円、総資産29.5億円)まで低下しており、実質的な財務危機状態にある。有利子負債は17.5億円(有利子負債比率9,143%)に達しており、資金調達の継続性に重大な懸念がある。BPS(1株当たり純資産)は0.06円と著しく低水準であり、期末現金残高も1,643万円と極めて少ない。 配当は継続的にゼロであり、株主還元は実質的に行われていない。
成長ドライバー
創建エースの潜在的成長ドライバーとして、有価証券報告書は以下を挙げている。ハウスプロデュース事業では、ナノバブル発生装置やウォーターサーバー、簡易サウナ等の健康・省エネ機器の販売を大手ビルダーや建材店への代理店網を拡大することで伸ばす戦略を掲げており、2025年3月期に新たな報告セグメントに格上げされた成長期待分野である。 メディカル事業は、2024年10月に株式交換で取得した株式会社メディカルサポートによる美容クリニックの業務支援が新しい収益の柱として期待され、同社の計画では「成長エンジン」と位置付けている。建設事業の再構築については、特別調査委員会報告書の粉飾発覚後に統制強化とリストラクチャリングに取り組むとしており、公共投資や民間設備投資の安定需要を活用した正常化を目指している。 しかし実態として2022年以降の売上の大部分が架空であったことが発覚しており、これらの「成長ドライバー」は大幅な前提修正が必要な状態にある。また、過去に猫関連サービス「ねこホーダイ」、自動車関連事業、エンターテインメント事業など多数の新規事業を試みたが悉く撤退しており、新規事業開発力への構造的な疑問が残る。
リスク
創建エースの最大のリスクは、継続企業の前提に関する重要な疑義(ゴーイングコンサーン注記)が開示されていることであり、2025年3月期決算においても当期純損失8.97億円を計上し、純資産が2,900万円にまで低下している。2025年9月19日に東証スタンダード市場から上場廃止となったことで、投資家への公正な開示機能が失われた。粉飾決算(循環取引)の発覚により証券取引等監視委員会から課徴金納付命令勧告(7,844万円)を受け、内部統制報告書においても「開示すべき重要な不備」が複数期にわたり指摘されている。 法的規制リスクとして、建築基準法・宅地建物取引業法・医薬品医療機器等法等多岐にわたる法規制への対応負担がある。建設事業では資材価格の高騰・下請け外注コストの上昇が収益を圧迫しており、2025年3月期には工事進捗の遅れも営業損失拡大の要因となった。財務リスクとして有利子負債が17.5億円(有利子負債比率9,143%)に上り、継続的な資金調達が困難な状況にある。 また、M&A・業務提携によるのれんや固定資産の減損リスク、個人情報漏洩リスク、自然災害・パンデミックによる事業中断リスクも有報に記載されている。訂正決算により過去財務諸表の信頼性も失われており、投資判断に必要な財務情報が根本的に毀損している。
競合
創建エースが属する建設業セクター(スタンダード市場)においては、住宅リフォーム・メンテナンス工事分野でミサワホーム、大和ハウス等の大手住宅メーカー傘下の工事部門や、地域密着型中小工務店と競合する。しかし創建エースの子会社・巧栄ビルドの実質的な年商は数億円規模と極めて小さく、業界内での競争上のポジションは極めて脆弱である。ハウスプロデュース事業(ナノバブル発生装置・健康機器)については、ナノバブル技術を保有する専業メーカーや大手住設機器メーカーとの競合が想定される。 メディカル事業(美容クリニック支援)は参入したばかりで市場シェアはほぼゼロであり、同分野では医療コンサルティング企業や専門的なクリニック経営支援会社が競合となる。総じて、創建エースは事業規模・財務体力・業界知名度のいずれの面でも競合他社に対して著しく劣位にある。過去の粉飾決算の発覚により企業信用が毀損しており、新規受注・取引先確保の面でも競争上の不利を抱えている。 建設業界全体として人手不足・資材高騰が続く中、財務基盤の弱い創建エースは競争力回復に向けた構造的困難に直面している。
バリュエーション
創建エースのバリュエーションは、上場廃止(2025年9月19日)時点で時価総額が約2億円強に過ぎなかった。PBRは15.52倍と表面上は高水準に見えるが、これは純資産が2,900万円と極限まで低下しているためであり、株式市場はすでに実質的な無価値に近い評価をしていた。PERは継続赤字のため算出不能(赤字)であり、ROE・ROAも赤字が継続している。 2025年3月期の売上高17.85億円に対して時価総額が2億円台というEV/売上高マルチプルは極めて低い水準であるが、架空売上が大部分を占めていた可能性や継続企業疑義を考慮すれば妥当以上の水準とも解釈できる。累計利益剰余金は2025年3月期末でマイナス157.56億円に達しており、長年にわたって資本を食い潰してきた構造的問題がある。資本金109.67億円は過去の増資によるものであり、事業収益で回収できる見込みがない規模である。 上場廃止後は市場での株価形成が行われず、投資家の出口が事実上閉ざされた状態にある。事業再建の観点からも、債務超過寸前の財務状況と粉飾発覚後の信用失墜を踏まえると、独力での企業価値回復の蓋然性は著しく低いと評価される。