事業モデル
同社は建設事業を主軸とし、土木事業と建築事業の二本柱で構成される事業構造を有しています。土木事業ではシールド工法やニューマチックケーソン工法といった高度な技術を強みとしており、雨水対策などの公共インフラ需要を取り込んでいます。
建築事業においては、住宅から商業施設まで幅広い領域に対応しており、子会社との連携を通じて施工体制を構築しています。また、不動産や塗装工事、建設資材のリースなど、関連性の高い周辺事業も展開し、多角的な事業基盤を形成しています。
KPI
当連結会計年度における受注高は150,973百万円に達し、前年比で3.1%の増加を記録しました。そのうち土木工事が43,222百万円、建築工事が62,811百万円となっており、官民比率は官公庁が約35.6%、民間が約64.4%の構成です。
売上高は前年同期と比較して減少したものの、経常利益は前年比313.2%増の5,204百万円と大幅な改善を見せました。特に土木事業では営業損失から黒字に転換しており、技術力の高さや効率的な施工体制が寄与しているものと推察されます。
成長ドライバー
成長の源泉は、独自の高度な建設技術をデジタル技術と融合させるDX推進にあります。土木部門では掘削機の自動化・遠隔操作に向けた研究開発を進めており、無人化施工を可能とする「New DREAM工法」などの独自技術による競争力の強化を図っています。
また、中期経営計画において「人的資本経営の強化」を掲げ、深刻な建設人材不足への対応として教育・育成や労働環境の改善に注力しています。これらの取り組みを通じて生産性を向上させるとともに、持続可能な建設業への転換を目指すことで、中長期的な企業価値の向上を図る方針です。
リスク
建設業界特有の課題として、資材価格の高騰や人件費の上昇によるコスト増大が利益を圧迫するリスクが存在します。また、公共工事における他社との競合激化に伴う低入札の継続も、受注案件の採算性に影響を与える要因として認識されています。
さらに、深刻な建設従事者の不足や労働環境の変化への対応も重要な課題です。人材確保に向けた「働き方改革」の推進や、施工における第三者事故・労働災害による指名停止措置といった法規制リスクへの厳格な管理体制の構築が求められています。
競合
同社は土木事業において、シールド工法やニューマチックケーソン工法などの高度な専門技術を保有しており、特定のニッチな領域で強固な地位を築いています。特に雨水処理能力の不足といった都市課題に対する独自の施工ノウハウは、競合他社との差別化要因となります。
建築事業においては、多様な案件に対応できる体制を構築しつつ、公共・民間の双方から受注を獲得する構造を持っています。高度な技術力とDXによる生産性向上への取り組みにより、厳しい競争環境下においても独自の優位性を維持することを目指しています。
バリュエーション
2026年7月31日時点の市場データにおいて、同社の株価は795円となっています。この時点での時価総額は約670.0億円であり、PERは15.41倍と算出されています。
また、PBRは0.93倍となっており、配当利回りは4.78%を記録しています。これらの指標は、同社の事業基盤や将来の成長に向けた投資戦略が市場にどのように評価されているかを示すものとなります。
