事業モデル

同社は法面保護工事や地盤改良工事を主軸とした土木工事業および建築事業を展開しています。建設事業の売上高は1,211億7千万円に達し、全売上高の約99.8%を占める極めて高い構成比を誇ります。

「その他」の事業セグメントでは、車両や建設機械のリース、建設資材の販売、介護サービスなど多角的な展開を行っています。特に土木分野においては、高度な技術力を要する特殊工事に強みを持っており、国内および海外の両市場でプレゼンスを拡大しています。

KPI

当連結会計年度の売上高は1,214億5千7百万円となり、前年比3.5%増と堅調な推移を見せました。これに伴い、営業利益は128億1千1百万円(前期比13.9%増)、経常利益は131億6千9百万円(前期比13.4%増)を計上しています。

親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の売却等を含む戦略的な経営判断により、前年比21.2%増の99億1千9百万円となりました。また、建設事業における受注高も前年を上回る1,319億1千万円を記録しており、良好な受注環境が維持されています。

成長ドライバー

中期経営計画「Raito2027」において、技術・信頼・人財を軸とした成長戦略を推進しています。特に防災・減災分野におけるブランド力の確立と、特殊土木分野での国内外におけるプレゼンス拡大を重点項目として掲げています。

研究開発活動も活発であり、CO2排出量削減に寄与する「クリーンドリルGX」や、遠隔操作による吹付作業を可能にするシステムの開発など、省人化と環境配慮の両立を図っています。これらの技術革新は、将来的な労働力不足への対応と競争優位性の確保に寄与すると見られます。

リスク

国内公共事業への依存度が高く、政府や自治体の予算動向による影響を受けるリスクがあります。また、人口減少に伴う国内建設市場の縮小や、深刻な建設技能労働者の不足が生産能力やコストに影響を及ぼす可能性も指摘されています。

海外展開の加速に伴い、各国の政治・経済・社会情勢の変化によるカントリーリスクへの対応も課題となります。さらに、M&Aを含む積極的な成長投資を行うにあたっては、買収後の事業シナジーの確保や、想定外の債務発生などのリスク管理が重要な要素となります。

競合

同社は土木工事の中でも特に高度な技術を要する法面保護や地盤改良といった特殊土木分野において強みを有しています。国内建設市場は縮小傾向にあるものの、防災・減災や国土強靭化に向けた政府投資が手厚く、良好な受注環境にあります。

競合他社との競争においては、独自の技術力とノウハウによる付加価値の創出が重要となります。今後、高度な施工管理能力や省人化技術の導入を通じて、市場におけるシェア拡大と差別化を図る戦略をとっています。

バリュエーション

2026年7月31日時点の株価は3,775円であり、同日の時価総額は約1550.0億円となっています。この水準におけるPERは13.09倍、PBRは1.76倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは5.62%となっており、安定した還元姿勢が示されています。これらの指標は、同社の強固な事業基盤と成長への投資バランスを反映する内容となっています。