事業モデル
同社はガス設備事業やガス導管事業を主軸としつつ、建築設備、電設、土木といった幅広い工事を展開する総合設備工事業者です。
主要顧客である東京ガスグループの売上割合は約6割を占めており、安定した受注基盤を有しています。
一方で、特定の取引先への依存リスクを低減するため、新築建物内の設備を一括で請け負う建築設備事業を新たな中核へと成長させる戦略をとっています。給排水衛生や空調、電気などを一社で完結できる体制の整備を進めています。
KPI
当事業年度における売上高は37,416百万円(前年同期比4.3%増)を記録しました。
利益面では、建築設備事業や電設・土木事業において高利益率の物件が寄与し、営業利益は1,483百万円(同18.9%増)、経常利益は1,674百万円(同14.6%増)となりました。
特に建築設備事業では、給排水衛生設備工事において前年度の赤字から黒字へ転換しており、成長に向けた体制構築が成果として現れています。当期純利益も1,133百万円(同6.7%増)と堅調に推移しました。
成長ドライバー
中期経営計画「Triple“S”」のもと、2027年度までに売上高400億円以上、経常利益率4.5%以上、ROE 6.5%以上の達成を目指しています。
成長の柱として、給湯・暖房工事や工場施設の営繕工事など、企業の設備投資意欲を捉える非住宅分野での受注拡大を見込んでいます。
また、老朽化対策や防災・減災に向けたインフラメンテナンスへの転換といった社会的なニーズの高まりが追い風となる見通しです。さらに、基幹システムの刷新による業務効率化や人材育成を通じた生産性向上も推進しています。
リスク
主要取引先である東京ガスグループへの高い売上依存度が、顧客の戦略変更や市場環境の変化によって影響を受けるリスクがあります。
また、建設業界特有の課題として、資材価格の高騰や人手不足に伴うコスト増、および受注競争の激化による不採算工事の発生が懸念されます。
さらに、深刻な若手人材の不足や2025年問題に伴う労働環境の変化など、施工体制の維持に向けた人的資源の確保も重要な課題です。これらに対し、同社は受注時の厳格な審査や、DX推進による情報共有の強化で対応を図っています。
競合
同社はガス導管事業において強固な地位を築いていますが、今後さらに参入する工事会社の増加により受注競争が変化する可能性があります。
特に建築設備分野では、単一の工種だけでなく給排水や空調などを一括で請け負える体制を構築することで、競合他社との差別化を図っています。
市場環境としては、建設コストの高止まりや技術者不足といった共通の課題がある中で、独自の施工体制と信頼関係に基づく受注獲得が重要となります。既存の強みであるガス工事への知見を活かしつつ、多機能な対応力を高めることで競争優位性を確保する方針です。
バリュエーション
2026年7月31日時点の株価は1,333円であり、同日の時価総額は約129.6億円となっています。
この水準におけるPERは11.30倍、PBRは1.26倍と算出されています。
また、配当利回りは3.90%となっており、安定した事業基盤を背景とした投資家への還元も行われています。これらの指標は、同社の堅実な経営姿勢と成長に向けた投資のバランスを反映しているものとみられます。