事業モデル

同社は「見えないリスクを可視化する」というビジョンのもと、ドローン等のハードウェア技術と画像処理・解析などのソフトウェア技術を融合させたインフラDX事業を展開しています。特に、屋内のGPSが届かず、かつ暗く危険な特殊環境における点検に強みを持っています。

具体的には、自社開発の小型ドローン「IBIS」を用いたデータ取得から、3次元化クラウド「LAPIS」による解析までを一気通貫で提供する体制を構築しています。事業内容は、機体販売やレンタルを含む「ドローン事業」、高度な解析を提供する「デジタルツイン事業」、および次世代技術を開発する「ソリューション開発事業」の3つに分類されます。

KPI

同社は持続的な利益成長を目指す上で、売上高、粗利益率、研究開発費を重要な経営指標として重視しています。特に、特定の高い技術力を必要とする分野での優位性を確保するための投資を継続しています。

具体的なKPIとしては、コアクライアント数およびコアクライアント売上高を設定しています。これらは、鉄道や製鉄といった大規模なインフラを担う企業や自治体など、一定以上の取引規模を持つ重要顧客との関係深化を測る指標として活用されています。

成長ドライバー

成長の源泉は、老朽化するインフラの増加や人手不足、熟練作業員の高齢化といった深刻な社会課題に対する解決策としての位置づけにあります。特に公共分野では、点検のデジタル化を推進する法改正やガイドラインの整備が追い風となっています。

また、下水道分野におけるドローン活用の拡大に向けた自治体との連携強化や、2024年11月以降の韓国子会社を通じた海外市場への展開も成長の柱となります。さらに、自律型ドローンの開発など次世代技術の研究開発も順調に進捗しており、将来的な市場拡大を見込んでいます。

リスク

ドローンに関する安全性や信頼性の確保は重要な課題であり、万が一の事故による社会的信用の失墜や規制強化が経営に影響を及ぼす可能性があります。ただし、同社の「IBIS」は人への影響が低い設計となっており、リスク低減を図っています。

また、技術革新のスピードが速い市場特性から、競合他社の出現による価格競争や、より高度な3Dスキャニング技術の台頭による優位性の低下も懸念されます。これに対し同社は、ハードとソフトを組み合わせた独自のノウハウ蓄積と継続的な研究開発により、参入障壁の構築とリスクの低減を図っています。

競合

同社の強みは、単なる機体の提供にとどまらず、特殊な環境下での画像処理アルゴリズムや解析技術を独自に保有している点にあります。このハードとソフトの両面における高い技術力とノウハウが、他社との差別化要因となっています。

インフラDX市場は成長過程にあるため、競合他社の参入による競争激化の可能性は常に存在します。しかし、同社は「狭く、暗く、危険な」環境に特化した独自の知見を積み上げることで、代替困難なソリューションの提供を目指しています。

バリュエーション

2026年7月31日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,082円となっています。この時の時価総額は約205.1億円と算出されています。

同社の評価指標として、2026年8月1日時点のデータではPBRが29.14倍を記録しています。これらの数値は、成長期待の高いインフラDXおよびドローン関連技術への市場の注目を反映しているものと考えられます。