事業モデル

同社は「より多くの人が、よい食生活を楽しめるサービス」の提供を掲げ、BtoCおよびBtoBのサブスクリプション事業を主軸としています。BtoCでは、「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の3ブランドを展開し、高付加価値な食品やミールキットを提供しています。

BtoB事業では、病院や高齢者施設向けの給食運営、保育園への食材卸、社員食堂向けサービスなどを提供しており、安定的な需要が見込まれる領域で展開しています。その他にも社会サービスや車両運行などの受託事業を展開し、多角的なポートフォリオを構築しています。

KPI

当連結会計年度の売上高は256,009百万円に達し、前年同期と比較して72.5%の大幅な増加を記録しました。営業利益は6,864百万円(同33.9%増)、経常利益は6,561百万円(同48.4%増)と、事業規模の拡大に伴う収益性の向上が確認できます。

セグメント別では、BtoCサブスク事業が売上高97,152百万円、BtoBサブスク事業が60,784百万円を計上しています。特にBtoBや社会サービス、車両運行の各部門において、前年同期比で大幅な増収を達成しており、統合後のシナジーが数値に表れています。

成長ドライバー

BtoC事業では、共働き世帯向けの「プレミアム時短」ニーズに応えるため、「デリOisix」や「ベビー&キッズコース」などの特定セグメント向けサービスを強化しています。また、製造工程の内製化や物流の効率化を通じて、商品原価および物流費の低減による収益力向上を図っています。

BtoB事業においては、給食業界における人手不足やコスト増に対し、BtoCで培ったミールキット開発ノウハウを転用した「タイパ(タイムパフォーマンス)モデル」を構築しています。これにより、調理時間の短縮と省人化を実現しながら、高付加価値なサービス提供による成長を目指します。

リスク

食のEC市場における競合激化や、給食業界における価格競争の加速など、事業を取り巻く環境の変化がリスク要因として挙げられています。特に原材料価格の高騰や最低賃金の引き上げは、BtoB事業におけるコスト増大に直結する懸念事項です。

また、食品の衛生管理不備による事故や、気候変動に伴う農産物の供給不安定、サプライチェーンにおける品質情報の偽装リスクにも対応が必要です。これらに対し、同社は独自の取り扱い基準の設定や、複数産地からの調達体制の構築、徹底した安全管理マニュアルの遵守によりリスク低減を図っています。

競合

BtoC事業においては、ネットスーパーや他の宅配サービスとの競合が想定されますが、同社は「スペシャリティ」と「サブスクリプション」を組み合わせた独自の強みを持っています。特に高品質な食材の調達網やミールキットの開発スキルにより、高い参入障壁を構築していると分析しています。

BtoB事業においては、給食業界における大手企業との競争が激化する環境にあります。しかし、同社は独自のアセットを活用することで、人手不足やコスト増といった課題に対し、効率的な運営体制を構築することで差別化を図る戦略をとっています。

バリュエーション

2026年8月4日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,596円となっています。この時の時価総額は約551.2億円であり、PERは12.18倍、PBRは2.01倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは1.64%です。これらの指標は、成長に向けた投資と安定した事業基盤のバランスを反映する数値となっています。