事業モデル

同社は建設資材の販売、設計、施工を一貫して行う体制を構築しており、特に「あと施工アンカー」に関連する製品と耐震工事に強みを持っています。事業はファスナー事業、土木資材事業、建設事業の3つで構成され、それぞれが独自の技術やノウハウを基盤としています。

具体的には、トンネル掘削資材の販売や施工、コンクリート構造物の補修・リニューアル工事など、高度な専門性が求められる領域に注力しています。これらの事業は公共投資を中心とした政府建設投資の需要に応えるものであり、技術提案型営業を通じて顧客ニーズに対応する体制を整えています。

KPI

当連結会計年度における売上高は255億48百万円となり、そのうち商品売上高が99億58百万円、完成工事高が155億89百万円を占めています。セグメント別では、ファスナー事業が81億49百万円、土木資材事業が70億76百万円、建設事業が113億67百万円の売上を計上しました。

財務面では、当連結会計年度末の総資産は299億61百万円に達し、純資産は221億57百万円となっています。自己資本比率は前連結会計年度末と比較して0.3ポイント上昇しており、安定した経営基盤を維持しています。

成長ドライバー

同社は「オンリーワン」の技術開発を重視しており、特にコンクリート構造物せん断補強の「RMアプローチ」において高い競争力を有しています。新規格への適合や施工性の向上に向けた研究開発を継続することで、市場シェアの拡大と付加価値の向上を図っています。

また、建設投資の軸足が新設からメンテナンスへと移行する潮流を受け、点検・診断技術やデジタル技術を組み合わせたDX推進にも取り組んでいます。中期経営計画では、これらの技術革新と人的資本への投資を通じて、中長期的な企業価値の向上を目指す方針です。

リスク

建設業界特有の動向として、公共投資の削減や資材価格の高騰、労務費の上昇といった外部要因が業績に影響を及ぼす可能性があります。特に原材料価格の上昇分を販売価格へ転嫁できない場合や、工期延長に伴うコスト増がリスクとして認識されています。

また、施工現場における重機使用に伴う重大な労災事故の発生は、社会的信用の失墜や多額の費用負担を招く恐れがあるため、安全教育の徹底に注力しています。さらに、建設工事特有の長期的な工期による取引先の信用リスクや、季節的な売上の変動にも対応するための管理体制を構築しています。

競合

同社は「あと施工アンカー」の専門企業として長年の歴史を持ち、独自の技術提案型営業を展開することで競合他社との差別化を図っています。特に高度な施工技術が必要なトンネルや耐震工事において、強固なノウハウを武器に市場での地位を確立しています。

近年の建設業界では価格競争の激化が課題となっており、同社は付加価値の高い商品や工法の開発を通じて収益力の向上を目指しています。独自の品質管理体制やISO 9001の取得など、信頼性を重視する姿勢により、公共事業を中心とした安定的な受注基盤を構築しています。

バリュエーション

2026年8月5日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,588円となっており、時価総額は約117.6億円です。この時点でのPERは11.26倍、PBRは0.53倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは4.38%となっています。これらの指標は、同社の安定した事業基盤と将来の成長に向けた投資姿勢を反映する基礎的な数値として評価されます。