事業モデル
同社はアパレル製品の企画から製造、物流までを一貫して手掛けるOEM事業を展開しています。カジュアルウェアやワーキングウェアなど幅広い品目を取り扱い、中国、ベトナム、バングラデシュといった複数の海外拠点を活用した生産体制を構築しています。
特に強みとなるのは、高度な技術力を要する生地加工の分野です。独自の透湿防水フィルムを用いたラミネート加工などの高付加価値な技術を有しており、アパレル製品のみならず医療用品や自動車関連など多岐にわたる用途への展開を進めています。
KPI
2025年3月期の連結業績において、売上高は前年比17.3%増の705億79百万円を記録しました。一方で営業利益は4億33百万円(同45.3%減)となりましたが、為替差損益の影響を除いた「為替差損益調整後営業限り」では42億33百万円と前年同期比30.4%の増加を見せています。
この指標は、円安環境下での海外子会社のコスト増を反映した実質的な事業実力を示すものとして活用されています。また、当期純利益は26億円となり、前年同期と比較して5.8%の増加を達成しています。
成長ドライバー
中期経営計画「ビジョン2025」に基づき、ASEAN諸国を中心とした生産拠点の多角化とサプライチェーンの強靭化を推進しています。これにより地政学的リスクの低減とコスト競争力の強化を両立し、顧客への迅速な対応体制を構築しています。
また、成長の柱として新素材の開発に注力しており、機能性素材の技術を活かした新たな製品開発や、他分野への展開を進めています。さらに、既存顧客との関係深化に加え、欧米を含む新規顧客の開取や高付加価値なセグメントへの進出も積極的に取り組んでいます。
リスク
主要な販売先である特定グループに対する売上依存度が高く、同グループの戦略変更が業績に影響を及ぼすリスクがあります。これに対し、製品ラインナップの拡充や新規取引先の開拓を通じて、特定の顧客への過度な依存を低減する取り組みを行っています。
また、海外生産拠点における地政学的リスクや為替変動による影響も重要な検討事項です。同社は拠点を複数国に分散させることで供給網の安定を図るとともに、為替予約の実施や多通貨での資産保有により、外部環境の変化に対する耐性を高める体制を整えています。
競合
アパレルOEM業界においては、地政学的リスクやコスト変動への対応力が競争優位性の源泉となります。同社は中国からASEAN諸国へ生産拠点をシフトさせることで、安定した供給能力と柔軟な納期対応を実現しています。
また、単なる縫製のみならず、高度な技術を要する生地加工や特殊加工の分野で強みを持っています。これにより、高品質な製品を求めるアパレルメーカーやアウトドアウェアメーカーから選ばれるサプライヤーとしての地位を確立しています。
バリュエーション
2026年8月7日時点の市場データにおいて、同社の株価は2,500円となっています。この時の時価総額は約258.6億円であり、PERは8.93倍、PBRは0.65倍と算出されています。
また、同日のデータに基づく配当利回りは4.67%となっており、安定した収益基盤を背景とした評価が見て取れます。これらの数値は、同社の強固な事業基盤と将来の成長への期待を反映する指標となっています。
