事業モデル

同社は、電子カルテ、オーダリング、医事会計を含む総合医療情報システムの開発・販売および保守サービスを展開しています。提供する「PlusUs」シリーズは、Webベースの設計により、端末管理の負担軽減や高度なセキュリティ、低コストな運用を実現する点が特徴です。

システムは単なる記録に留まらず、診療情報のリアルタイム連携やデータの一元化を可能にする基盤として機能しています。また、クラウド型医療情報システムの提供を通じて、導入初期コストや運用管理コストの削減を図り、医療機関の利便性を高めています。

KPI

当事業年度は、売上高が6,928,650千円(前期比27.6%増)、営業利益が740,630千円(前期比11.8%増)と大幅な増収増益を達成しました。経常利益も794,725千円(前期比13.4%増)、当期純利益は573,459千円(前期比19.4%増)となり、いずれも上場以来過去最高を記録しています。

受注高については4,739,027千円と推移しており、堅調な需要を裏付けています。また、研究開発活動として61,033千円を投じ、電子カルテシステムの機能強化や最新技術の導入に向けた取り組みを継続しています。

成長ドライバー

政府が進める「医療DX」の推進や、2025年12月に成立した関連法案による追い風を受け、電子カルテ等の需要は引き続き強いと見られます。特にクラウド基盤を活用したWeb型システムは、医療機関の効率化ニーズに合致しており、リプレイス需要の取り込みに寄与しています。

今後の成長に向けた戦略として、生成AIを活用した診療録の要約や文書作成支援などの高度な機能実装を推進しています。また、2026年6月稼働予定の「共通算定モジュール」への対応など、最新の医療政策に即したシステム強化が期待されます。

リスク

医療機関を取り巻く経営環境は厳しく、診療報酬のマイナス改定が行われた場合には、顧客の投資意欲が減退し、システムの導入や更新が遅れるリスクがあります。また、法規制や標準化の動向により、システムへの追加開発や改変が必要となる可能性も常に存在します。

技術面では、高度なスキルを持つ人材の確保や育成が課題となっており、人手不足による開発の遅れが懸念されます。さらに、医療インフラとして重要な役割を担うため、システムの不具合やサイバー攻撃による情報漏洩が発生した際の社会的信用への影響もリスクとして認識されています。

競合

同社は、大手コンピュータメーカーや他の医療情報システム会社との厳しい競合環境の中に位置しています。特に病床規模の拡大に伴い、従来とは異なる競争構造の変化が起きていると分析されています。

これに対し同社は、長年蓄積した技術・ノウハウに加え、開発から導入サポートまでを自社で一貫して提供できる体制を強みとしています。生成AIの活用や他社とのシステム連携を通じた機能拡充により、競合他社との差別化を図る戦略をとっています。

バリュエーション

2026年8月7日時点の市場データにおいて、同社の株価は309円となっています。この時点での時価総額は約80.3億円であり、PERは13.99倍、PBRは2.09倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは2.99%となっています。これらの指標は、医療DXの追い風を受ける事業環境を反映した現在の市場評価を示しています。