事業モデル

同社はマーケティングDX支援事業とコマース支援事業の2セグメントで構成される事業を展開しています。前者は「アドエビス」等の広告効果測定ツールや、生成AIを組み込んだ新プロダクトによる高度な支援を提供します。

後者のコマース支援事業では、オープンソースの「EC-CUBE」を活用したプラットフォーム提供と、それに付随する構築・運用支援サービスを展開しています。この事業は、決済代行事業者等との連携による手数料収入を含むエコシステムを構築しているのが特徴です。

KPI

マーケティングDX支援事業では、主力サービス「アドエビス」の伸長に加え、契約件数の増加が重要な指標となっています。同セグメントの売上高は前年比2.2%増、セグメント利益は80.6%増と大幅な成長を記録しました。

コマース支援事業においては、受注高や期末受注残高が重要視されています。当連結会計年度において、受注高は前年比124.8%増、期末受注残高も335.9%増と急拡大しており、将来の収益基盤を強固にする動きが見られます。

成長ドライバー

中期経営計画「VISION2027」に基づき、プロダクト開発から高度な専門性を備えたビジネスパートナーへの変革を進めています。特に生成AIを活用した新プロダクト「アドエビスキャンペーンマネージャー」の提供開始は、支援範囲を拡大する重要な柱となります。

また、コマース事業においてはルビー・グループ社の統合により、ECオペレーションの垂直統合モデルを目指しています。これらの取り組みを通じて、2026年9月期に向けたセグメント名称変更を含む「AI」へのシフトと、売上高100億円の達成を目指す成長戦略を描いています。

リスク

マーケティングDX支援事業においては、主力サービスである「アドエビス」への高い依存度や、競合他社の参入による競争激化がリスクとして挙げられます。また、プラットフォーム側の仕様変更等によるデータ収集制限の可能性にも注視が必要です。

コマース支援事業では、受託開発における工期遅延による採算悪化や、決済手数料収入の変動といった外部要因の影響を受けます。さらに、システム障害やサイバー攻撃による信頼失墜、および先行投資に対する回収の不確実性も経営上のリスクとして認識されています。

競合

同社は国内有数のシェアを誇る「アドエビス」等のツールを武器に、広告効果測定からマーケティングプロセス全体への支援拡大を図っています。競合他社との差別化に向けた機能向上と、独自の強みを持つプロダクトの拡充が重要となります。

コマース支援事業においては、オープンソースの「EC-CUBE」を基盤とした広範なエコシステムを構築しています。単なるツール提供に留まらず、運用やフルフィルメントを含む垂直統合的なサービス展開により、競合に対する優位性を確保する戦略をとっています。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は578円、時価総額は約32.0億円となっています。PERは97.16倍と高水準にあり、成長期待が織り込まれた評価となっています。

PBRは1.69倍となっており、配当利回りは1.36%を記録しています。これらの数値は、同社が進めるAIへの投資や事業構造の変革に向けた将来的な成長性を反映したものとみられます。