事業モデル

同社は「intra-mart」を核としたソフトウェア事業と、コンサルティングや教育を含むサービス事業の二本柱で構成されるビジネスモデルを展開しています。

主力製品である「intra-mart」は、ローコード開発に対応したプラットフォームであり、企業内の業務効率化やデジタル変革を支援する基盤として機能しています。2023年より、従来の売り切り型から継続的な利用料を得るサブスクリプション型への移行を進めており、収益構造の安定化を図っています。

サービス事業においては、製品導入に付随するコンサルティングやDX人材育成のための教育支援を提供しており、顧客のビジネス変領をトータルでサポートする体制を構築しています。特に、高度なプログラミングスキルを必要としないローコード開発環境の提供により、顧客側の内製化ニーズにも対応しています。

KPI

当連結会計年度において、売上高は前年同期比23.9%増の14,656,789千円に達し、堅調な成長を記録しました。そのうちソフトウェア事業は19.7%増、サービス事業は27.2%増と、両セグメントともに伸長を見せています。

利益面では、営業利益が前年同期比150.3%増の1,381,058千円となり、大幅な増益を達成しています。当期純利益も同168.0%増と急成長しており、効率的な経営体制への移行が進んでいることが伺えます。

受注状況に注目すると、ソフトウェア事業で118.3%、サービス事業で81.1%の受注高を計上しており、次期に向けた案件も豊富に確保されています。特にソフトウェア事業における高い伸びは、サブスクリプション型への移行が順調に進展していることを示唆しています。

成長ドライバー

成長の主要な原動力として、AI技術を活用した製品機能の高度化と、プラットフォームの拡張性が挙げられます。生成AIを前提とした開発手法や、企業内の業務知識を正確に活用するためのオントロジー構築など、最先端技術への投資を積極的に進めています。

また、クラウド型アプリケーション「Accel-Mart」の展開や、外部パートナーとの連携によるエコシステムの拡大も成長を支える重要な要素です。特にサブスクリプション型ビジネスへの転換により、ストック型の収益基盤が積み上がる構造へと変遷しています。

さらに、ユーザーコミュニティであるIMUGを通じた顧客間の情報共有の促進や、DX推進に向けた包括的なサポート体制の強化も、顧客との共創による成長を支える要因となります。これらの施策により、単なるツール提供に留まらないビジネス変革のパートナーとしての地位を確立しています。

リスク

事業構造上のリスクとして、主力製品である「intra-mart」への高い依存度が挙げられます。市場ニーズの変化や競合他社による技術革新によって、製品の競争力や信頼性が損なわれた場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、特約店パートナーとの関係も重要な要素であり、これらのパートナーによる販売・開発への協力体制が揺らぐことはリスク要因となります。特に、優秀な技術者の確保や外注コストの変動は、売上とコストのバランスを左右する要因として認識されています。

さらに、製品の不具合が発覚した際の対応負荷や、それによる信頼失墜のリスクも明記されています。また、親会社であった企業の株式売却に伴う資本関係の変化など、組織構造に関連する動向にも注視が必要です。

競合

同社は、高度なプログラミングスキルを必要としないローコード開発機能や、日本企業特有の内部統制に対応した独自の機能を武器に差別化を図っています。

競合環境においては、Webシステム分野の参入障壁が低いことから、国内外の競合他社から新製品が相次いで発表される状況にあります。しかし、同社は既存システムとの整合性や高度なワークフロー機能など、独自の強みを通じて競争優位性を維持しています。

また、特約店パートナーと密接な連携体制を構築することで、広範な販売網と技術支援のネットワークを確保しています。この強力なエコシステムが、競合他社に対する参入障壁として機能していると考えられます。

バリュエーション

最新の市場データに基づくと、同社の株価は2,981円となっており、時価総額は約140.8億円です。

投資指標としては、PERが15.38倍、PBRが2.40倍と算出されています。また、配当利回りは5.19%となっており、安定した収益基盤を背景とした還元姿勢が見て取れます。

これらの数値は、同社が成長フェーズにありつつも、一定の評価を得ていることを示しています。特に高い配当利回りは、サブスクリプション型への移行によるキャッシュフローの安定化が寄与している可能性があります。